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折りたたみ自転車を電車に乗せて川越に行ってみた!

2021年11月13日(土)、折りたたみ自転車、ブロンプトン(M6R)を電車に乗せて、川越までお気軽輪行ポタリング旅に行ってきました。人生初の輪行(電車などの公共交通機関を使用して、自転車を運ぶこと)です。

輪行について、事前にいろいろとネットで情報を調べたのですが、疑問もたくさん。特にわからなかったのが駐輪場事情。その辺りも体験した範囲で書き残せればと思い、準備段階と当日の様子をnoteに書いてみました! 輪行に慣れている方にとっては、ツッコミどころ満載の内容と思いますが、初心者視点の輪行ポタリングレポということで、よろしければどうぞ!

今回のルート(約4.5km)
(スタート)本川越駅→商工会議所→旧第八十五銀行本店→時の鐘→川越市立博物館→川越城本丸御殿→喜多院→小江戸蔵里(川越市産業観光館)→本川越駅(ゴール)

4.5kmという距離からもわかるように、がっつり自転車にのるのではなく、観光の移動に自転車を使うというスタンスです。

「輪行してみたい」という理由で川越へ!

清水の舞台から飛び降りるような気持ちで、ブロンプトンを買ったのは2021年4月。はじめはもう少し安価な折りたたみ自転車を買うつもりだったのですが、荷物がたくさんつめる上、乗り心地もよかったため、どうしても欲しくなってしまったのです。もし輪行ができたら、行動範囲がぐっと広がる。コロナの感染状況も落ち着き、冬になる前の気候の良い季節ということで、勇気を出してでかけてみました。

川越はシェアサイクルも充実しています。それにも関わらず、わざわざ輪行を決行したのは、「輪行してみたかった」という理由のほか、家から電車一本で行けること、その割にはじっくり観光したことがなかったこと、博物館が駅から少し離れているといったものです。インドア派の私としては、観光でも博物館は外せない。でも、観光地に行くと、観光でたくさん歩き、そして博物館内も結構歩くので、予想以上に足が疲れてしまうのは、私だけでしょうか。

まずは計画:行きたいところはマップに登録

「川越に行こう」と決めてからは、行きたい場所を折に触れてiPhoneのマップに登録をしておきました。かなりの方向音痴の私でも、iPhoneをナビ代わりに使えば大丈夫なはず。

主に行きたいところは、川越市立博物館と喜多院。あとは時の鐘のある通りも、定番スポットとして見ておきたい。人混みを避けるために午前中の比較的早い時間帯に定番の観光スポットをさくっと回ってしまい、午後に博物館と喜多院に行くことにしました。あとは、その時の判断で変更しようと思ってでかけました。さてさて、どうなったでしょうか?

 【おまけ】新たに整えた自転車の装備
今回、輪行するにあたり、追加した装備を紹介します。ブロンプトンを買ったときは、自転車自体が相当な予算オーバーだったので、最低限の装備だけにとどめていました。今回の輪行を機会に、もろもろ整えました。
輪行袋:日本のほとんどの電車は「輪行袋」なる袋に自転車を入れないと電車に乗せられません。ブロンプトンの故郷の英国ではそうしたルールはないとのこと。うらやましいです。ちなみに「かるが〜る」というブロンプトン用の輪行袋にしました。持ちやすかったですが、思ったよりもかさばりました。
スマホホルダー:方向音痴ゆえ必須と思いつつ、今回は簡単なものにしました。スマホを買い換えるタイミングで、ブロンプトン専用のものにしたいなあ。ブロンプトンのM型ハンドルは、デザインはかわいいのですが、ハンドル部分の幅が狭く、マウントできるものが限られます。
サイドミラー:路駐の車を避けるときに、後方車を確認するのに必要と思い購入。バーエンドにつけるタイプにしたかったのですが、ブロンプトンの純正のハンドルに付ける場合はバーエンドを切りとる必要がある??ということで、今回はバンドで止めるタイプにしました。前を向いたまま後ろを確認できるのは楽です。ただし、目視での確認も忘れずに!
チェーンキー:これまではABUSのブレードタイプの鍵だけを使っていたのですが、ダブルロックにしたかったので、もう少し軽いチェーンタイプのキーを追加しました。盗難はなんとしても避けたい一方で、頑丈な鍵は重いのですよね。なにかよい方法はないものか、、、。なお、チェーンキー、輪行時に輪行バックを手すりにつけるのにも役立ちました。

いざ川越へ! 輪行スタート

いよいよ当日です。9時台前半の電車にのるべく最寄り駅へ。人があまりいない場所をみつけて、自転車を折りたたみました。その後、輪行袋を担いで、改札を抜け、ホームへ。たしかに自転車は重かったのですが(重さは約12kg)、意外となんとかなりました。一番大変だったのは、改札を抜ける時でした。『おりたたみ自転車はじめました』で読んだ「自転車は体の前か横で抱えるように持ちICカードは自分自身が改札機を通過するタイミングでゆっくりタッチします」という方法でなんとかクリア。なお、帰りはバリヤフリー対応の広めの改札があることに気がついたので、そちらを利用。楽に通過できました。おすすめです。

なお、電車内では、自転車が倒れないように輪行袋を手で持っているのが地味にきつかったですが、途中で「チェーンキーで輪行袋を手すりに固定すればいいんだ!」と思いつきました。ちょっとしたことですが、これは非常に楽でした。チェーンキーを買い足してよかった!

そんなこんなで、あっという間に10時頃に本川越駅に到着。本川越駅は、ホームから階段の上り下りなく外に出られます。心配していた自転車を展開する場所もすぐに見つかりました。

(写真)本川越駅のすぐそばで、展開や折りたたみ作業ができました

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ポタリング開始

自転車を展開し、スマホで地図をセットして、いざ出発。しばらく自転車を漕ぐと、電柱がない観光の中心地に入ります。

想定していたことですが、中心地を歩くときは自転車は正直邪魔でした。写真を撮るときも、自転車が歩行者の邪魔にならないかを気にしながらなので撮りにくいし、気になるお店があっても、気楽には入れない。中心地のみの街歩きメインの場合は、川越は徒歩かシェアサイクルがよさそうです。

あまりうまく撮れなかったのですが、写真を何枚か紹介します。
(1)商工会議所 現役で使われているようです。川越は、多くの古い建物が現役で活躍していました。

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(2)旧第八十五銀行本店 埼玉初の銀行で、こちらも最近まで埼玉りそな銀行の川越支店として使われていたそうです。設立には渋沢栄一も関わったそうです

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(3)川越のシンボル「時の鐘」。お天気もよく素晴らしい風景でした。電柱がない風景はいいですね。

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ここまでゆっくりみても30分くらいだったと思います。その後、少し周辺をうろうろした後、次の目的地の川越市立博物館近くまでポタリング。お腹が空いたので、早めのランチをCafe Coide さんでいただきました。決め手は入りやすい雰囲気と、テラス席に自転車を快く停めさせていただけたこと。店内の窓際の自転車が見える席で、ネギトロアボガド丼いただきました。安心して食べられる食事、ありがたい!

(写真)アボガドネギトロ丼

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しかし自転車の盗難の心配をせず、落ち着いてご飯を食べるには、地球ロック(チェーン状の鍵をつかって、自転車を柵など動かないものとくくり付けること)をかけるか、自転車が見える場所に陣取るかのどちらか、というのが私の今のところの結論です。あとは、よく折りたたみ自転車の長所として紹介されている「たたんで店内に持ち込む」という方法も、いずれ試してみたいです。

Cafe Koide さんでは、お店の方に、「たたむとどれくらいの大きさになるのですか?」(かなり小さくなります!)、「電車で自転車を持って出かけられたら、行動範囲が広がりますね」(そうなんですよー)、「でも、その自転車、高そうですね」(わー、図星!)といった会話をしました。とても居心地のよいお店でした。

川越市立博物館と喜多院の駐輪事情はいかに?

午後は川越市立博物館と喜多院をじっくり見学。駐輪場事情を中心にお伝えします。

市立博物館
駐輪場は、川越市立博物館は隣接する市立美術館寄りにありました。地球ロックはかけられなかったのですが、案内板を地球ロック的に使用している自転車はありました。早いもの勝ち、といったところでしょうか。

博物館は川越の歴史を広く学ぶのに適していました。なぜさつまいもが有名なのか、江戸幕府との関わりなど、ほとんど知識がない状態で訪れたので、とてもよかったです。博物館だけなら入館料は200円です(2021年11月現在)。

(写真)外観も美しい川越市立博物館

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喜多院
川越城の本丸を外から見学しつつ、喜多院までポタリング。ここではスマホのナビが大活躍でした。喜多院の駐輪場は、五百羅漢側の敷地にあり、柵にしっかり地球ロックがかけられました。

(写真)喜多院の駐輪場 地球ロックかけ放題!?

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喜多院は江戸城の一部が移築されているため、結果として、川越に今でも江戸城が一部が残っているのが面白いです。歴史のいたずらとでもいいましょうか。江戸城移築部分の家光誕生の間などを見学するための拝観料(400円)で、五百羅漢も見ることができました。その名の通り500体以上の様々な表情の羅漢さまがずらりとならび、興味深かったです。以下は「お賽銭が平らな場所に置かれていたこと」から、膨らんだ妄想です。

(写真)五百羅漢(1) 「この器、お金が貯まるぞ!」

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(写真)五百羅漢(2) 「あ、本にお金が挟まってた! ラッキー」

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(写真)五百羅漢(3) 「金の酒とは気が利くのう(小銭だけど、、)」

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その他も、いろいろ見どころが多い喜多院でした。七五三の季節だったので、可愛らしい着物姿の子どもの姿もちらほらみられました。

小江戸蔵里(川越市産業観光館)
最後に立ち寄ったのは、本川越駅近くの産業観光館「小江戸蔵里」。産業観光館というと固いイメージですが、簡単にいえば川越のお土産屋さんです(レストランも入っています)。酒蔵を改装した建物もおしゃれ。駐輪場もありました。ただし地球ロックはかけられず。

(写真)産業観光館にて。外の休憩席からみた外観

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ここではクリスマスカード代わりに海外に送る葉書と、「スイートポテトべにあかくん」を買いました。川越の名産品を使って、川越市で製造されているので、地域経済的にもよいなあと思いました。和風のスイートポテトという感じの上品な甘さでした。美味でした。

再び輪行

本川越駅に戻ったのが14時過ぎだったので、川越には10時のスタートから4時間ほどの滞在でした。駅で自転車を折りたたんでいたら、「その折りたたみ自転車、重さはどれくらい?」と声をかけられました。「これはそれなりに重くて12kg位あるんですよ」と答えながら、「もっと軽いのもあるんですよー」と伝えたい衝動に駆られました(笑)。知らない方と話す機会ができるのも、輪行のよいところです。

最後に

今回の初輪行は、トラブルもなく非常に楽しい旅となりました。大変だったのは、自転車をたたんで電車に乗り込むところと、駅についてから自転車を展開するところまでです。その難関を越えてしまえば、知らない土地で道に迷ってしまったり、バスの時間を気にすることもなく、非常に快適でした。また、知らない土地でも、そばに愛車があることで、なんとなくホーム感というか、安心感がありました。

また方向音痴の私にとって、スマホをマウントして常に地図が見えている状況にしたのも大正解でした。普段だったら、ときどきスマホで出しては地図をチェックし、道を間違えていたら大幅に戻る羽目になりがちです。そうはいっても、走行中に地図を見るのは危険なので気をつけます。

今度はもう少し遠いところまで行ってみたいです。鎌倉とか、あるいは東京の山手線内も意外と面白いかもしれないですね、、。

まとめ

最後に良かった点、困った点など、諸々まとめておきます。輪行ポタリングに関心がある方、どうぞー!

輪行ポタリングしてよかったこと
・愛車と一緒に旅することで、不思議な安心感があった
・折りたたみ自転車を持っていることで、会話のきっかけになった
・ちょっとした移動でも、自転車を使えると、歩くよりも疲れない
・スマホホルダのおかげで、常にスマホで地図をチェックできて便利
・道に迷った場合も、自転車なら簡単に戻れるので、精神的・肉体的ダメージが小さい
・「折りたたみ→輪行袋→電車に乗る→袋から取り出し→展開」の作業は、思ったより大変ではなかった
・何より、自転車での行動範囲が一気に広がる!
輪行ポタリングで困ったこと
・お店に気軽に立ち寄るのは難しい
・自転車を停めて、安心して食事できるお店、かつ入りやすい雰囲気のお店は限られる
・駐輪場の情報は事前に調べてもわからないことが多い(今回の目的地だった市立博物館と喜多院には駐輪場はありました。どうしても行きたい場所の場合、あらかじめ問い合わせておいたほうが良いかもしれません)
・地球ロックできる駐輪場は少ないので、盗難のリスクが常にある(もっとも地球ロックをかけていても、盗られるときは盗られるのですが、、、)
・雨が降るとなかなか厳しい、というのも欠点でしょうか
【番外編】スマホの使用で困ったこと
・常にスマホで地図を見ているとバッテリーの減りが早い(google mapは地図をダウンロードしておけばオフラインでもGPS使用は可能だそうです)。
・スマホのカメラを使う場合、写真を撮るたびにホルダから外すのが面倒
持ち物
今回の持ち物は以下のとおりです。
・ヘルメット
・輪行袋
・タイヤチューブ×2:万が一のパンクに備えて
・鍵×2:ブレードキーとチェーンキー
・マイボトル
・最低限の身の回り品:お財布や常備薬、絆創膏、ウェットティッシュ、マスクなど
・非常食:カロリーメイト(お店に入れなかったらお昼に食べようと持参)
・モバイルバッテリー(スマホのバッテリーがすぐになくなってしまうので必須)
・カバン:大容量のメッセンジャーバッグ。ブロンプトンの購入を決めた理由の一つは、カバンをつけるためのアタッチメントがついていて、大きなカバンをつけられることでした(ただし、対応するカバンが必要)。しかも重い荷物を入れても、安定して走行できるんです! 「メッセンジャーバッグ+輪行袋」の組み合わせで駅の構内を歩けるのか不安だったのですが、右肩に輪行袋、左肩にメッセンジャーバックという持ち方でなんとかなりました。でも、もう少し小さいカバンもほしいなあ、、(ああ自転車沼、、、)

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