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ジャン・コクトーとバレエ・リュス

ジャン・コクトーは美しい容姿と高貴な育ちで若い頃、というより幼い頃から社交界で育ち、かわいがられた詩人でした。

そんな彼がディアギレフに「僕を驚かせてごらん」と言われたのは人生の転機だったと後に語っています。

自分は「”社交界の軽薄王子” から ”芸術家"になれたのはディアギレフのおかげだ」と。

そんなコクトーはニジンスキーと同い年。
輝くばかりのニジンスキーを見たコクトーは沢山のデッサンを残しています。

1910_シェエラザード_ニジンスキー_コクトー2 -

まだ後の "コクトーらしいタッチ" が固まっていない様子も見えますね。
これは当時新聞に掲載されたものです。

1910_薔薇の精_ニジンスキー_コクトー新聞2-

コクトーは後にレイナルド・アーン作曲『青い神』というヒンズー教の神を登場させる作品をニジンスキーのためにつくるのですが、すでに『シェエラザード』できらびやかなエキゾティックな世界を見ていた観客にはコクトーが望んていたほどの反応はありませんでした。
その悔しさから生まれたのが1917年のサーカスをバレエにした『パラード』だったのです。『青い神』がなければ生まれなかった作品でもあることは案外忘れられがちかもしれません。

ちなみにコクトーはその後『青列車』の台本も手掛けますが、この時はアントン・ドーリンに夢中だった、と言う背景もあります。そんな人、事、思いが錯綜して作品が生まれた豊かな世界バレエ・リュス。

21日のトークも是非ご参加下さい。

18:30~20:00開催、下記からお申込み下さい。

日程が合わないわ、という方は今回初めて同じ内容で下記2回開催トライアルします。ライブですが、内容は同じです。
3月31日(水)14:30~16:00

70分のトークに20分の質疑応答です。
ご参加お待ちしております。




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