見出し画像

89才の伯母に寄り添って

89才が一人暮らしになってから一年ちょっと。伯父が去年の7月に亡くなってから一戸建てに住んで、ケアマネさんやヘルパーさん達に支えられながら頑張って生活している。

伯母は祖母が幼稚園の先生だった影響で、幼稚園の先生を50才までやり、その後幼稚園を養成する学校で講師をしたり、その学校で理事までした。世の中の動きに常に関心を持ち、自分の意見をはっきり持っている自立した大人で私の目標でもある人だ。子供はいないが、子供の心を育てるプロなわけで、私は生まれてからこれまで常に私を叱咤激励してくれてるとてもありがたい存在だ。

伯母は好奇心も旺盛で、50代60代は友達と海外旅行に行ったりして楽しんでいた。スリランカに行った時は紅茶をお土産でくれたのを覚えている。国内旅行も沖縄の屋久島まで行ったりしてたし、自然が好きでNHKの歩く会に入って上高地などの有名な山を歩いていたりもした。

70代の頃は高尾山なども一緒にリフトに乗って上まで一緒に登ったり深大寺のばら園を見に行ったこともある。その時夫も一緒だったのだが、植物にはまるで興味のない夫は先に帰ってしまったというエピソードもある。

伯母は料理も好きで、遊びに行った時に作ってくれたカレーライスがとても美味しかったのを覚えている。今もヘルパーさんに買い物に行ってもらって簡単な料理を作っているようですごいなぁと思う。5人兄弟の1番上ということもあるし戦争を生き抜いた人だからということもあって、しっかりしてるし、認知症にもならずに1人で生活をしてるのはすごいと思う。

その伯母に私がイラストを描いてカードにして送ってあげるようになってから、やはり工芸家だった祖父のことを思い出すのか、直子ちゃん、イラストとてもいいわよ、といつも感想を聞かせてくれるのが嬉しくて励みになっている。クリスチャンの伯母はお友達にそのカードを使って、私の姪が描きました、と話して送っているようだ。皆さん喜んでくれるのよ、これはライフワークにしたらいいわよ、てこの間言ってくれて、私も好きなことだから続けていきたい。

伯母は筆まめで子供の頃からよく手紙をくれたが、その書く字も最近は少し読みにくくなっているがいいリハビリになっているようだ。携帯も持っててよくメールでやり取りをしてるし、たまに電話で話して近況を報告しあう。私が母としたかったことを伯母が代わりにしてくれている大好きな人だ。その伯母の生き方は真似はできないかもしれないが見習いたいし、できるだけのサポートはしてあげたい。持病があるためなかなか会えないのだが、恩返しを少しはできてるかな〜と思う。

伯母のことは犬のみきの時と同じようにいろいろ心配になってしまうが、ひとまわり年下の伯母もとても気持ちがいい人で1人で抱え込まないでね、と言ってくれてるので心強い。伯父がなくなったときは兄夫婦が全部やってくれたそうでとても助かったそうだが、その兄はいまニューヨークに行って一年経つ。あと2年の赴任の予定なので、それまで頑張るわと伯母は言っている。それまでは私もできる範囲のことをして寄り添ってあげられるようにと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?