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他人のご機嫌とりより、まずは自分のご機嫌をとりましょう

ここ最近立て続けに、「なぜ私は、こんなにも他人のご機嫌取りに必死なんだろう?」と思う出来事が続いた。

1つ目は、長女を見ていてのこと。
この春小学生になった長女は、お母さんとバイバイするのが悲しいと泣くので、ほぼ毎日教室まで送っている。

先日、昇降口で長女が靴を履き替えている時に、後ろにきたクラスの女の子に、ランドセルがガンガン当たってしまい、その子がすごく不機嫌な顔になった。

それに気付いた瞬間、私は長女に向かって、「ほら!〇〇ちゃんに当たってるよ?ちゃんと後ろみてね?〇〇ちゃん、ごめんね〜!」と大きな声で強く言ってしまった。

帰り道、あそこまで強く言う必要なんてなかったのに、なんであんな風に言ってしまったのだろうと考えた。
あれは多分、相手の子に対してのパフォーマンスだったんだろうなと。

その子は、ちょっと強めなお姉ちゃんがいて、授業参観で見たお母さんもかなりお強そうな雰囲気で、毎日見ているクラス全体のパワーバランスから、今後クラスで力を持つ存在になっていくだろうと感じ、注目して見ていた。
(パワーバランスってなに、力を持つってなに)

そして、多分だけど、うちの娘のことを嫌いまではいかないけど、あまり良くは思ってないんだろうなという印象を日々強めていた。

で、私の経験上、そういう子に最初に目をつけられると後から絶対に嫌な思いをするという方程式があり、わざわざ自ら嫌われレベルを上げるような行為はしないように、注意しなきゃ!という警報がなったんだろうなと思った。
(娘を守るために!みたいなね)
↑こうやって書いてみると、その子がこうだってめちゃくちゃ勝手に決めつけているし、全てが妄想の思い込みでしかないとわかるのだけど。

でも私は、多分いつもこうやって、かなり偏った思い込みから、この人は機嫌が悪い!と感じると、自動スイッチが押されてしまい、自分の気持ちや状況は関係なしに、それ以上機嫌を損ねないようにとか、ご機嫌取りにはしってしまう。

しかもさらに厄介なのが、2度と会わないだろう人であっても、こうなってしまうことに気付いた。

それが2つ目、旅行先でのこと。
先週、コロナ禍に亡くなってお別れができていなかった祖母に挨拶するため、約20年ぶりに両親と私の家族、姉家族とみんなで父の実家の盛岡に帰った。

ただ、子連れ旅行と言えばトラブルがつきもので、姉の長男の体調不良で、予定が変更になり、2日目の朝食は急遽、母がネットで探してきた体に優しそうな朝ごはんを食べにいく事になった。

食べログを見ると、オーナーさんがお一人でやられている小さなお店で、その場でひとつひとつ握ってくれる出来立ておにぎりとお味噌汁のセットがとても美味しそうで、口コミを色々みながらどれ食べようかな?なんて考えながら、とても楽しみにお店に向かった。

お店に着いて、中をのぞいてみると、お客さんがおひとりだけ。
店内は2席ずつのテーブルが3つと、5~6名が座れる大テーブルが置いてあり、大人数でも分かれたら座れそう!という雰囲気だった。

だけど、お店に入りこちらをみたオーナーさんの顔が一瞬で無になり「テイクアウトですか?」という言葉にも【イラっ】が滲み出まくっているのを感た。
私は思わず、「はい、テイクアウトで!」と言いそうになったけど、母がすぐに「中で食べます!席は分かれて座れば大丈夫ですよね?」と言い始めた事で、オーナーさんの表情がさらに曇っていった。

そして、「何人ですか?全員一緒に座るのは難しいんですけど…」「1人でやっているので、かなり待ちますけどそれでもいいんですか?」と、「テイクアウトにしてさっさとこの場から去ってくれ」という圧がたっぷりのままで会話が続いた。

私はこの空気に居た堪れなくて、これ以上機嫌を損ねないように、今すぐ逃げたい気持ちになったのだけど、母は全然気にしていないようで、笑顔で「大丈夫です!」と答えた。
(母は割と空気が読めないところがあるけど、もしかしたら相当メンタル強いのかもしれないと、そのあと待ち時間でずっと考えていた。笑)

結局3ヶ所に分かれて座らせてもらい、メニューの説明をしてもらったんだけど、とにかくムスッと不機嫌なままのオーナーさん。

私はとにかく1番作るのが楽そうで、自分も早く食べれそうな卵かけご飯を注文した。(おにぎり食べたかったのに。)

もちろん子供たちはじっとしていないので、何度も小声で注意するも、走ったり、飾りを触ったりするので、いつかキレられるのではないかな?と、ものすごく居心地が悪かった。
(後から考えると、私のこの注意の仕方も、パフォーマンスっぽいんだよね)

幸いなことにすぐに姉と、この居心地のについて共有できて、「お母さん、あの雰囲気で中で食べますって言えるのすごいよね」「さっさと食べてさっさと帰ろう」と話していた。

でも、なかなか私たちの注文は作られる気配がなく、どうやらテイクアウトの注文がいくつか入っていて、その準備をずっとされているようだった。

テイクアウトを取りに来た常連さんと話す様子をコソコソ見ていると、とてもにこやかに楽しそうにおしゃべりをしていた。
でも小声で「今日は常連さんが全然来なかったから、こんな感じになっちゃった…」と言っていて、やっぱり私たちは嫌がられているから、さっさと食べて帰らないと。という気持ちを強めていった。

30分くらい待って、やっと私たちの注文を作り始めた様子だけど、数分おきに「はぁー」と、すごく大きなため息を吐かれているではないか。(怖いよー。今すぐ逃げ出したいよー。涙)
その後、やっと食べ始めることができたのだけど、そこでも子供たちが「この野菜がやだ!」「コーヒー飲んでみたい!」「やっぱりばばと食べる!」と、次から次へと騒ぎ始め、何度も「静かに、さっさと食べて!」と小声で注意しながら、もうお願いだから黙ってさっさと食べてくれよ!!と心の中で叫んでいた。

さくさくと次女に食べさせた後、早くこの場から去りたい一心で、味なんてわからないくらいものすごい勢いで口の中につっこんでいると、
先に食べ終わった母が暇になったのか「このお花の名前はなんていうんですか?」とテーブルに置いてあるお花について質問をし始めた。
ここでも明らかに不機嫌そうにぶっきらぼうに返事をするオーナーさんに対し、「こういうお花を庭に植えたいんですよね」だの、楽しそうに自分の話を長々とし始めた。
この人本当にメンタル強いなと思いながら、お願いだからもうこれ以上空気を悪くしないでー!と心の中で願っていた。

全員が食べ終わりお会計をする時に、姉がレジ前で売られている手作り調味料を買っていいですか?と声を掛けると、少しオーナーさんの不機嫌モードが解除された。
姉が調味料について質問をしていくと、オーナーさんの表情がだんだんにこやかになって行き、そこをきっかけに楽しいおしゃべりが続いた。

色々調味料も買わせてもらい、まとめてお会計をする頃には、オーナーさんから「お待たせしちゃってすみませんでした!」と言われ、こちらも堂々と「いきなり大人数で来ちゃってすみません!子どもたちも騒がしくてすみませんでした!」と伝えることができ、お互い気持ちよくお店を去った。

で、お店を去りながら「私はお客さんとして美味しいご飯を食べに来たのに、多分もう一生会わないであろうオーナーさんの機嫌を取るために、楽しみにしていたおにぎりも食べず、せっかくの美味しい食事も味わおうともせずに急いで食べて、本当はそこまで悪いと思ってないのに子どもたちに何度も怒って、マジで何しにきたんだろう?」と自分にツッコミを入れた。

そう思うと、そもそもオーナーさんは私たちのせいで不機嫌になったわけではなく、直前に何か嫌なことがあって、気を遣う一見さんは面倒だなと思っただけとか、ため息をつきたくなるようなプライベートな悩み事があったのかもしれないし、
でも常連さんとはこれからも関係が続くから、頑張って笑顔で対応していただけかもしれない。

そう思ったら、目の前の人が「自分のせいで、不機嫌になった」と私が感じていることさえ、実はただの思い込みだったりするかもしれない。

そもそも人の正確な機嫌の状態や、不機嫌になった理由を、赤の他人がいくら考えたって、わかるわけがない。

ちなみに、こんなに他人の不機嫌に敏感なくせに、家族の不機嫌は全無視しです。笑
不機嫌にされたら、不機嫌で100倍返しだ!(ドヤるな)

でもこれって多分、「何があっても絶対に嫌われない」という信頼と安心感があるから、その時の自分の感情のままでいられるんだろうな。(その自信はどこから?)

いや、でも!
赤の他人のご機嫌取りばっかり忙しくしてないで、不機嫌率がかなり高い自分の機嫌を保つ努力をしなさいって話だよね。

そして、たまには家族のご機嫌取りをもっと頑張った方が、絶対絶対毎日が楽しく豊かになるよね?と気付いた朝でした。



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