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工夫の集大成

私たちのお店にはアップライトピアノがあります。
ライブのために、適宜、調律をしてもらっているのですが、ピアノの調律は見ていて本当に愉しいです。

ピアノは、鍵盤で叩く線がとてもうつくしくレイアウトされていて、本当に素晴らしいと思うのですが、さらに、さまざまな工夫がなされていることに驚きもします。

たとえば
ピアノの低音領域には、巻線が付いている線を使っている部分があります。
これは、短い線で低い音を出すための工夫なのだそうです。

巻線の無い線で張ると、例えばピアノの一番低い弦では7mの長さが必要になってくるそうです。
当然、線を縦方向に張るアップライトピアノでは7mの高さなんて無理ですし、かといって、線を横方向にグランドピアノならできるかというと、7mにもなれば線が弛むため、きちんとした音が出るように調律できないそうです。

低い音を出す方法として「線を長くする」以外の方法としては「線を重くする」方法があるそうです。
かといって、そのまま線の太さを太くして重くする方法では、線が金属棒のように固くなってしまい、振動しないため音の響きが無くなってしまうとのこと。

そこで編み出されたのが、短い線に巻き線を巻いて重さを増やす「巻線弦」という方法なのだとか。

人の創意工夫って本当にすばらしいです。

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