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能面のような顔

ご親族に狂言師の方がいらっしゃるお客さまがいらしゃって、
私は狂言が好きなものですから、よく話題にしていました。

あるとき、その狂言師の方がお店に寄ってくださったことがあり、お話をさせていただいておりますと、たまたま持ち合わせていらした能面を取り出して、見せてくださいました。

まさに写真と同じ能面

それを片手に持って、上下などにわずかに角度を変えつつ見せてくださって、

「このようにわずかに下を向いたり、上を向いたりすることで、
悲しみを抱えた顔
笑みを浮かべた顔
など、さまざまに表情を変えるんです
能面はたったひとつで、顔の角度を変えるだけで、幾重にも表情を変えることができるんですよ」

よく「能面のような顔」と例えで言いますが、実際の能面は“無表情”なのではなく、
どんな表情にもなるニュートラルな表情”のこと、だったんですね・・・

ひとつのお面で幾とおりもの表情を生み出すお面を考えついた日本人はすごいですね


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