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それは“涙がこぼれるくらい”の

世界で一番臭いのキツイ食べ物であるスウェーデンのシュールストレミング。知らないと異臭騒ぎも起こるようなモノなので、スウェーデンでは
「この日はシュールストレミングを食べてもいい日」
という日が設定されているそうです。

そんな日に、たまたまスウェーデンを訪れていた、という方のお話を聞く機会がありました。

「明日、ここに来てくれ」
と連絡をもらって、その日、いざ行ってみると、自分以外の人はみんなレインコートに手袋、マスク、そしてゴーグルと、物々しい装備をしていたそうです。

で、
「あなたのための特別席はここだよ」
と用意された椅子に座ると、その位置は風下に当たる位置で、
「さぁ、始めようか!」
と、風上に当たる場所で開封に取り掛かったのがシュールストレミング

シュールストレミングはスウェーデンでは極々あたりまえの食材なのに、その場所には地元のスウェーデンの人もかなり集まっていたそうです。
というのも。
通常、シュールストレミングは年月が経っていても3年物を食べるのが普通なのだとか。でもその日は、客人もいるからと、5年を優に超えたものを開ける、ということで、地元のスウェーデンの人も集まっていたのだそうです。

そんな地元でも稀有なシュールストレミングの香りを体全身で感じさせてもらった後は、いよいよ実食。

食べ方は、黒パンにレタスとトマトを乗せ、そこにシュールストレミングを乗せて食べる。
のですが、5年を優に超えたシュールストレミングを乗せた瞬間、トマトとレタスの色がみるみるうちに変色していくのだそうです。

お味は、その方曰く、癖になるほどのお味、だそうです。

ともかくも印象的だったのは、完全防備のスウェーデンの人たちも、(あまりの匂いのきつさに)涙を流しながら食べていた光景、だそうです。

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