見出し画像

“R”と“L”で大違い

ニューヨークに語学留学に行かれていたジャズシンガーのお客さまが、現地のアメリカ人に
「どうして日本人は真面目な顔をしてテネシーの“イボ”について歌うんだい?」
と、いたずらっぽい顔で質問をされたことがあるそうです。

日本人の英語発音問題のひとつが「RとLの発音の区別」です。
RとLが違うだけで意味も全く違う単語が英語にあるということも、さらに問題を厄介にします。

ジャズの曲に「Fly Me To The Moon」という曲があります。
日本でも人気になったアニメで使われたことで、知っている人も多い曲かと思います。

fly me to the moon♪
で始まるこの曲は、
サビの
In other words, Darling Kiss me
へと続くロマンティックな歌
日本語に訳すと
「私を月まで(飛ばして)上げて。・・・言い換えると、私にキスして ってこと」
と、ストレートな要求をオシャレな言い方で伝えている歌です。

この“fly”が“r”の発音で  
fry me to the moon
聞こえてしまうと、意味が
「月まで私を揚げて
となってしまいます。

これと同じような問題が、別の歌でも起こります。
それは「テネシーワルツ」。日本でも日本語訳で歌われたほど、よく知られた失恋の名曲です。

I was dancing with my darlin' To the Tennessee waltz♪
「私はかつてその当時のダーリンとテネシーワルツを踊りに行ったの」
という歌いだしの曲。その場で会った友達に自分のダーリンを紹介したら、友達と自分のダーリンがいい感じになってしまって、ダーリンを友達に取られちゃった、という曲です。

その曲のサビは
I remember the night and the Tennessee Waltz♪
と続き、
「私はあの夜のこととテネシーワルツを思い出す。」という切なさが募る感じにつながります。

さて、このwaltzのLがRのような発音になると・・・
少しスペルは違うのですが“warts”という単語が英語にはあって、その意味はなんと“イボ”。

そう
冒頭のアメリカ人の言葉につながるのです。
「私はあるの夜のこととテネシーのイボを思い出す♪」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?