見出し画像

距離感

映画「ティファニーで朝食を」の挿入歌の「Moon River」
出だしの歌詞は

Moon River, wide than a mile
I'm crossing you in style some day

作詞者のジョニー・マーサーは、アメリカ南部ジョージア州サヴァンナの出身。実家近くを流れるバックリバーをイメージして書いたと言われています。
映画の主人公ホリーも南部の出身なので、それと重ね合わせたともいわれています。

さて、1マイルは1600m。
この川幅は、たとえば、ニューヨークのロウアーマンハッタンとブルックリン(DUMBO)を結ぶ橋、ブルックリンブリッジの長さが約1.8kmです。
(陸地上の歩道も含む長さ)

ニューヨークの名所のひとつで、その歴史は100年以上!
ロケ地として多くの映画やドラマ、CMなどにも登場しています。
橋の外観の特徴は、橋を支える棟のデザインと、まるでクモの巣のように張り巡らされたケーブル。橋は2層構造になっていて、下層は車、上層は歩行者と自転車が通れるようになっています。

1800mは、途中で写真を撮りながらゆっくり歩いても40分ほど。
歩くペースが速い人であれば、30分ほどで渡れるくらいだそうです。

それくらいの距離なのに、
「超えるのに堂々とわたってみせるわ!いつかね!」
と宣言しているのは、それくらいの気合がないと渡れないほどの精神的な障壁がその川にはある、ということなのだそうです。

アメリカは州が変われば法律が変わる。
なので、
「川向うに渡れば自由になる」
という障壁となっている川も存在していたそうです。
アメリカにいると隠喩としてそのようなニュアンスを感じる歌詞で、またそういう隠喩を知っていると、映画の印象もまた深みが増すそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?