雨の多い季節、ランニング中の転倒を防ぐ(初心者向け記事)
ランニング中の転倒は、「つまづく系」「スリップ系」の2パターンがあります。誰かが急にぶつかってきたといった不可抗力の転倒は、この記事では話題にしません。ここでは、ある程度防ぎようのある自責(自分に原因がある)転倒について話題にします。
・つまづく系
①段差に気づかない
マンホールの段差、工事痕のツギハギ。路上には普段歩いていると意識しないレベルの段差(デコボコ)が無数にあります。特に歩道は、場所によっては不整地なみのデコボコです。夜間に歩道を走るのはきわめて危険です。ハイビームの対向車が来ると、足元のデコボコや、自転車などが車道に降りるスロープもまるで見えなくなります。
《ポイント》
・夜の歩道は走らない。
②新しいシューズにした
今まで2cm程度の厚さのシューズで走り込みをしていて、急に4cmの厚底シューズなどに履き替えたりすると、地面への距離がつかみきれていないがゆえに転倒につながるリスクが高まります。
《ポイント》
初めましてのシューズは短時間のジョグから慣らして行く。
・スリップ系
①地面がスベりやすい
要注意なのは「濡れたコンクリート」だと思います。どんな路面でも濡れるとスベりやすくなりますが、コンクリートはそれが顕著に感じます。ものすごくスベる。しかも硬いので、転倒が大けがにつながるリスクが高いです。
《ポイント》
濡れたコンクリはヤバい。
②靴がスベりやすい
靴の耐スリップ性能を「グリップ」と言い、その性能が高いシューズの筆頭に挙がるのはトレランシューズです。ところが、わたしも雨の日に試したところこれが意外とスベるんです。そもそも「トレイル(不整地)ランニング」のためのシューズですので、アスファルトなどの路面を想定していないのだと思います。コンクリートなんかはかえってツルツル滑りました。トレイルランニングシューズよりも、グリップのよく効くランニングシューズの方が良い印象です。例外は、アディダスのトレイルランニングシューズTERREXシリーズです。コンチネンタル社という有名なタイヤメーカー製のラバーを使っているため、アスファルトやコンクリの防滑性も高いのだと思います。アウターも防水仕様なので、多少の雨でも靴の中は快適です。
《ポイント》
濡路面用のシューズを揃えておく。
・濡路面のジョグシューズ
幅がゆったりめで、ソールの屈曲もほどほどあり、履きやすいです。ランニングシューズとしては「ボテっと」していて重みもあるのでさすがにこれでスピードトレーニングは厳しいですが、濡れた路面のジョギングに安心の1足。
SPEEDはTRACEROCKERよりも軽量化されており、ほぼランニングシューズ並みの軽さです。一方で、TRACEROCKERに比べると幅が狭く、また、靴全体柔軟性が低い印象を受けます。使っていくうちに少しは柔らかくなりますが、それでも硬めです。足が合わないのを我慢して走り込みをすると足のどこかを傷めてしまうかもしれませんので、注意です。足幅狭めの人にはとても良いと思います。
・濡路面のガチ走りなら
雨天のレースなど濡れた路面をガチ走りする必要がある際は、結局ランニングシューズでグリップ性能の高いものを選びます。ランニングシューズでおすすめはアシックスのターサーエッジです。生地は頑丈ながらも薄いので雨に濡れても極端に軽量性を失うことはありません。サブ3目標くらいのランナーが主たる対象とされておりますが、個人的には、背伸びしていいと思います。「今はまだそんな、、」というレベルのランナーでもこれを履いて走力アップにつながった人もたくさんいます(当然、合わないと感じるときは履くのを一旦やめるべきだと思います)。ソールは「薄いが薄すぎない」バランスの取れたオールラウンドモデルです。
以上です。雨の日や濡れた日も、安全にランを楽しみましょう。