ケニアに似たランニング環境!?八丈島の隠れた魅力。

去る2020年1月12日、第39回八丈島パブリックロードレースが開催されました。今回ゲストランナーとして参加されたケニア出身のプロランナー、サイラス・ジュイさんに大会やコースのインプレッションを伺いました。

※前日には、ランニングフォームやケニアドリルのレクチャーが行われました。サイラスさんのプロフィールも以下のリンク(観光協会さんのブログ)をご参照ください。


すごいよ、こんな大会めったにない。

まずは、大会の感想から。

「また走りたいね」

とおっしゃった上で、

「だいたいのロードレースは走って表彰式をやって終わり。この大会は表彰までに時間があるから、温泉に入ることができる。無料の温泉チケットを配って、バスまで出してくれる。そのあとに表彰式をやって、懇親会で飲んだり食べたりする。すごいよ。こんな大会、珍しい。」

と、感心していました。前日に到着してすぐに、ザトウクジラの見事なブリーチングを目の当たりにしたそうで、八丈島を堪能できたようです。

サイラスさんは先入観なく何でもやってみる好奇心旺盛な一面があり、懇親会では島民の皆さんと八丈太鼓にたしなんだり、参加者さんのグループに手話を教わったりしていました。帰り際には「来年また会いましょう」と手話の挨拶をこなし、周囲を驚かせていました。

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ケニアの道に似ているコース

ハーフマラソンに参加し、18km付近まで先頭集団を引っ張り、その後成り行きは先頭ランナーたちに任せて笑顔でゴールされたサイラスさん。驚いたのは、何キロ地点にどういう坂があるといったコース内容を、一度走っただけでつまびらかに覚えていらっしゃることでした。

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「いいコースだね。島全体、アップダウンが多い。ケニアもこんな感じだよ。レースはタフだけど、こういうコースはゆっくり走っても速くなれるね。ただ、ケニアの道は舗装されていないけど。」

コースのインプレッションは、意外なことに「ケニアに似ている」とのことでした。ケニアといえば、現マラソン世界記録保持者のエリウッド・キプチョゲ選手をはじめ、多くの超人を輩出しているランニング大国です。八丈島もスーパーランナーを輩出する可能性を秘めているかもしれません!?

八丈島で走ると強くなるということは、比較的短期間でサブスリー(マラソン3時間切り)を達成したわたし自身も実感しています。サイラスさんのおっしゃる「ゆっくり走っていても速くなれる」ということは本当に同感で、偶然、それをテーマにして記事を書いたばかりでした。それにしても、一回走ってそこまで洞察するのはやはり流石です。

どんなレースでも風はある程度吹きますし、起伏もあるし、路面の状態もいいとは限りません。八丈島のコースや自然環境は、技や体だけでなくメンタルも含め、マラソンを走り切るのに必要な力を総合的に身に付けることができると思います。


「冬でも暖かくて練習がしやすい。走ったあとに温泉に入れるというのもいい。八丈島で合宿をやったら必ず強くなれるよ。」

サイラスさんは冬の寒い日には、走っても体が温まらないということがあるそうです。今冬の八丈島は特に暖かい日が続いているのもあり、「帰りたくないね(笑)」と、名残惜しさを感じているようでした。

厳しいトレーニングのあとに、疲れた体を温泉でしっかり癒し、また走る。安全・マナーなどしっかり対策指導を行った上で、年間とおしてランナーでにぎわえるような島になったら楽しいなぁと妄想する次第です。八丈島に走りに来たランナーさん、ぜひ連絡くださいね。一緒に走りましょう。サイラスさん、お話ありがとうございました。

サイラスさんのホームページは以下。


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