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【詩】 壁の向こう側へ


大きな壁にぶち当たるたび
回り道を探していた

できるだけ傷つかないように
労力が少ないように
目の前の壁を尻目に逃げ出して
壁の向こうに行こうとした

時間が傷を癒すから、と
急がば回れ、と
自分に言い聞かせて
壁から目を逸らしていた

だけど
それを認めてくれる壁ばかりじゃない

回り道はいいけれど
言い訳して見つけた回り道は
ただ時間だけを浪費させて
僕を先には進ませない

回り道する場所によって
努力は報われないこともある

だからいつも自分に再確認

この回り道でいいかな、とか
この壁の先に道はあるのかな、とか

どうせ自分に言い聞かせるなら
壁を避けるのではなく
壁の先に行けるように

高ければ高いほど
壁の前で尻込みしてしまう

だけど
その壁の先に
自分の行きたい道が伸びているなら
迷わず進め
迷わず壊せ

もしかしたら
見かけの壁は高いけど
案外薄いかもしれないよ

薄い壁を前にして
回り道をするよりは
殴って壊してしまった方が
スッキリ前に進めるはずさ


ねぇ、そうでしょ?


壊しちゃおうよ、その壁をさ!


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見出し画像には、『MATSU』様のイラストをお借りしました!

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