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国連はどこだ?

 4:55 PM

東欧の戦争は続いており、収束の気配も見えない。

今回の紛争で特徴的なのは、国連の出番が殆どないように見える点。なるほど、核保有の常任理事国に対しては国連は全く機能しないのだと、改めて思い知らされる。国連憲章によると、地域での紛争は関係国によって安全保障理事会に上程され、終結のための施策が討議されなければいけないはずなのだが。

ついでに、原加盟国と戦争状態にあった国(日本、ドイツなど)に関しては、それらの国に再度侵略の意図が現れれば、理事会にはかることなく軍事行動をしてもよいらしい。80年経っても、最後に悪いことをした奴が悪なのだということなのだろうか。

今回の事態は誠に由々しきことだし、残虐極まりないことは疑いの余地がない。但し、既存の体制を整えた五大国自身がなりふり構わぬ蛮行をしたおかげで、体制そのものの不備や、時代を経た劣化、正統性の喪失が露呈した。この新しい時代の始まりは、特に我が国にとっては意味が深い。

BBCでラトビアの政治家がインタビューを受けていた。『NATOはウクライナの加入を受け入れるべきか』という問いに、彼女は『それは、単純ではない。議論が必要だ』という塩対応。『被侵略国と連携して』などという美しい言葉は、ついぞ聞かれなかった。ロシアと国境を接することは、小さい国にとっては恐怖そのものなのだろう。

国連とは、そのような恐怖を抑止するための組織のはずなのだが?

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