アートメモ システムについて

システム

・グリッドは、もっとも異様な造物なのである。自然界のどこにも、人体のどこにも属さない、最大の不自然象徴、究極の奇形性である(まさに神を磔にしたカタチにふさわしい)。これは、近現代以降にグリッドという象徴が美術に現れたことで、何かを啓示する。非物語性としてのグリッド。

・マトリクスは、もっとも不自由な幻覚なのである。グリッドを基準(価値軸)として、展開されるその擬似全系は、グリッドが暗黙に提示する合理的正解性を、自由意志の催眠へとすり替え、選択させる。排除と誘導としてのマトリクス。母数(N)を設定することで、母数外は排除され見えなくなり、かつ、自由意志を誘導選択にすり替える(予定調和的な決定以外は、マトリクスのまえでは行われない"ようにマトリクス表は常に組まれる"。そこで表現される自由は、しかし、100人いれば、殆どの人が、同じ選択、しかしえないような自由。つまり、幻覚なのである)

・グリッド(価値基準)に性質を絞り上げられるように規定され、かつ、マトリクスによって、選択するのではなく、させられていく

・このグリッドとマトリクスの密約が、システム、である


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