未来2017年4月

初雪を待ち望みおり卒論の誤植に線を引いてゆきつつ
何かしらが次々終わる踏みしめて溶けた雪から見えるアスファルト
嫌そうな顔で入店した客が椅子を濡らしてゆく雪の朝
NoGuest(ノーゲス)が続く店舗にもたれかかり雪がやむまでを見続けている
眠る時に思い出すこと初雪に触れた瞼の濡れていたこと
ラーメン屋に枯葉が紛れ込んでいてときどき踏みつけられては欠ける
おまえの淋しさをしってから淋しさの意味を問い続けている
高きよりしな垂れているイルミネーションの青さよま暗きビルの
コンビニの真ん前にあるぬばたまの灰皿スタンドにうすく水
ペダルを漕ぐ膝軋みおり生きていれば必ず身体のどこかが軋む

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