見出し画像

【レビュー】SINGLES

曲名に付いているマークの説明

☆:抑えておくべき代表曲
★:抑えておくべきジェームス小野田の代表曲
◯:隠れたいい曲
●:クセがすごい

【概説】

レコードからCDへの完全移行を受けて、シングル盤(レコードとカセットテープ)としてのみ発売していた曲を集めてCD化した一枚。
一般的に「SINGLES」って、売れてきたアーティストのお手軽入門編なイメージだけど、米米の場合は全くそれに当てはまらない。

1.Sheke Hip! ☆

米米ファンにとっては外すことの許されない、代表曲中の代表曲。
Shake Hip!がライブでかかれば、前奏の時点で会場のボルテージは屋根を突き抜け、客席は踊り狂いながら米米への愛を全身で捧げる。
この曲抜きに米米は語れない。

2.Parodies ●

シングル「Paradise」のB面。

シングル「Paradise」の収録が、メンバーの思うようにさせてもらえないことに対する反抗で産まれた曲だ、と何かで読んだ気がする。
後のアルバム、「K2C」にリメイクの上収録されるまで、A面の「Paradise」はCD化されなかった。

全体的に「何言ってんの?」感満載なのに、軽快なリズムがクセになる。

3.グラデーション・グラス

シングル「加油」のB面。
カールスモーキー石井のネットリした歌声がマッチする切ないラブソング。
短いがいい曲。

4.ヴィーナス

こちらもシングル「加油」のB面。
軽快なリズムに乗って流れるカールスモーキー石井の歌声は、「グラデーション・グラス」とは一転、ナンパなイメージ。厳密に言えば違うけど、テクノポップを匂わせる。
同じシングルのB面にカールスモーキー石井の全く異なる歌声を収めたと思うと、なかなかの秀作と言える。

5.加油(GAYU) ★

ジェームス小野田の名曲の一つ。
ジェームス小野田の曲がA面でシングルカットされていたことに、当時の米米の心意気を感じる。

「加油」は中国語で「頑張れ」という意味だが、そのタイトルの通り、エンパワーメント溢れる一曲。

曲のスタートと間奏で唸るホーンセッションがカッコいい。
ジェームス小野田のシャウトと絡まるようなカールスモーキー石井のコーラス?とのマリアージュが深みを産んでいる。

6.Blue Wave

シングル「Shake Hip !」のB面。

「愛哀eye」あたりの言葉遊びに時代を感じる。
なんというか、B面らしいB面。

7.Party Joke

シングル「I・CAN・BE」のB面。

個人的には、「Blue Wave」以上にレビューしづらい。
とりあえずカールスモーキー石井の歌声が素敵。


【まとめ】

なんだろ、これ、米米の面々が出したくて出したのかな?
レコード、カセットの曲、聴けなくなるよ!って言われて「やべぇ」ってなるようなアーティストじゃないもんな。

初期の米米CLUBにとって、レコードやCDはノベルティみたいなものという割り切りがあって、それは本当にやりたい音楽をスタジオでやらせてもらえないことに対する反抗だったと言われているけど、そんな反抗が前面に出ているようにも思える、というのは勘繰り過ぎだろうか?

ジャケット

レコードを捨てて前へ進む人というイメージらしい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?