道しるべとなってくれるものは、すぐそこにあるから。
深夜に近い、仕事帰り。車を走らせていて、ふと気が付くと、上空を、雲が波打っていた。
雲と月のコントラスト、絞り染めを思わす雲のうねりが圧倒的だった。
私の唇から、ため息が漏れる。
急いで車を走らせて、家に戻った。
庭に備え付けてある、ホットタブの蓋を開けて、お湯加減をみる。
すごい、パーフェクトな温度!夫よ、ありがとう。
湯舟に浸かって、空を見上げるころには、空模様もずいぶんと変わっていた。
一瞬として、同じ空模様はない。ちょっと目を離した後には、以前の景色は消えて