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修学旅行で好きな先生に枕投げしたら打ち所が悪くて・・・

「もう寝る時間だぞ!」

修学旅行の初夜。俺たちがホテルの部屋で騒いでいると、男性教師がそういって見回りに来た。

「あー、すんませーん!」と軽くあしらって、同室の親友と談笑を続ける。

ソウタ「おまえ、ナオちゃん先生のこと好きなのか?」

そう話すのは、俺の親友であるソウタだ。

ハルト「まあ、好きっていうか、カワイイよな。ナオちゃん先生」

スマホを見ながら、そうやって返事をしたハルトっていうのは、俺の名前だ。

俺は、今年度からうちの学校へ配属になった新任の女教師が超どストライクのタイプだった。それが青井ナオって先生なんだけど、俺たちは親しみを込めてナオちゃん先生って呼んでいる。

・・・

彼女の担当教科は英語である。

だから、授業が終わった後とか、廊下ですれ違ったときに、

ハルト「What are you doing this weekend?(週末、空いてる?)」

ってデートに誘うみたいにヘラヘラ話かけて、ちょっかいをかけて遊んでいた。

ナオ「お、大人をからかわないでっ!」

と顔を赤らめて、そそくさとどっかに行ってしまうリアクションも、それはそれでかわいかった。

・・・

ナオちゃん先生は、この修学旅行にも副担任というポジションで同行していた。

ナオちゃん先生は日中、金閣寺周辺の見回りを担当させられていたみたいで、ひとりでぼんやり金閣寺を退屈そうに眺めていた。

俺たちはそれを見つけて、ナオちゃん先生に声をかけ、からかった。

ハルト「あー!ナオちゃん先生!こんなところでひとりさみしく観光?笑」

ソウタ「うわー。実はまだ、ほかの先生たちと仲良くなれてないんじゃね?笑」

ナオ「ち、違うよ!このあたりのパトロール担当ってだけだから!」

ソウタ「いま、金閣寺つまんなそうにぼーっと見てただけじゃん。それパトロールじゃないよ。サボりじゃん笑」

ナオ「う、うるさい!」

ぷんぷん怒った様子で言い返してきたけど、俺が「しょーがないから、一緒に写真撮ってあげるよ」と言って、3人で金閣寺をバックに記念撮影をした。ナオちゃん先生は、嬉しそうにピースサインで画角へ収まっていた。

俺がその記念写真をニヤニヤして観ていたもんだから、親友のソウタに「ナオちゃん先生、好きなのか?」と尋ねられていた、というのが冒頭のシーンなのである。

・・・

ソウタ「そうだ!ナオちゃん先生のところ、いまから行ってみようぜ!もう寝ちゃってるかな!笑」

ソウタにしては珍しく、いい提案をしてきた。

ハルト「おー!いいね!」

俺は、すぐに賛成した。

・・・

まずは、ナオちゃん先生の宿泊部屋が何号室なのかを特定する必要があったが、これは比較的簡単に解決した。

女性教師の部屋が4階であることは旅のしおりに明記されていたし、試しに4階へ行ってみたら、眠そうな表情でぼーっと歩いているパジャマ姿のナオちゃん先生が廊下にいて、そのまま407号室に入っていったのを視認できたからだ。

俺たちは、407号室の呼び鈴を鳴らした。

・・・

ナオ「あ、はい!・・・って、なんだ、キミたちかー。ほかの先生かと思ったよ」

ソウタ「『なんだ』とは失礼な!昼間、さみしそうだったからわざわざ会いに来てあげたんだよ!笑」

ハルト「まあ、金閣寺で撮った記念写真のデータでもあげようかと思ってさー」

親友のソウタは普段通りのからかい口調だけど、俺はなんかちょっと急に恥ずかしくなっちゃって、記念写真のことを話題にすることで訪問理由を正当化した。

ナオ「あーそうなの?ありがと」

そういって、ナオちゃん先生は俺たちを部屋に招き入れた。

・・・入れてもらう生徒側の俺が言うのもあれなんだけど、部屋の中まで入れてくれるんだ、と思ってしまった。この人、ちょっと無防備だよな。さっきもパジャマでぼーっと廊下歩いていたし。大丈夫?

・・・

ナオ「ふわぁー、眠い。今日は疲れたよ」

そういいながら、ナオちゃん先生はベットにちょこん、と座ってぼんやり休息をとっている。

ナオ「写真、見せてよ」

俺は、昼間撮った金閣寺の記念写真をナオちゃん先生のスマホへ、Bluetoothの機能で転送してあげた。

ナオ「おー、よく撮れてるね」

ナオちゃん先生は、にっこり嬉しそうな表情を浮かべた。



ソウタ「おいおい!ナオちゃん先生、ぼんやりうとうとしてる場合じゃないよ!夜は、まだまだこれからだぜっ!」

修学旅行ハイになっている親友のソウタは、ナオちゃん先生に枕を投げつけて、からかった。

ナオ「わっ・・・!」

ソウタの投げた枕は、見事にナオちゃん先生の顔面にクリーンヒットした。

ソウタ「ははー!笑 ぼんやりしてるからー!」

ハルト「おいおい!笑 さすがにかわいそうでしょ」

そんなことを言って、俺たちはナオちゃん先生を小馬鹿にしながら、逃げるように部屋から出た。

・・・

俺たちは、一通りからかったことに満足し、自室に戻って寝ることにした。

親友のソウタは、疲れていたのか割とすぐにすーすーと寝息を立てて熟睡してしまった。

一方、俺は「さっきはナオちゃん先生に悪いことをしてしまったな」という反省と、「ナオちゃん先生のパジャマ姿がかわいかったな」という好奇心が収まらなくて、もう一度ナオちゃん先生の部屋を訪れたくなっていた。

俺は、ソウタが起きないようにそーっと自室から抜け出し、1人で再び407号室へ向かった。

・・・

407号室の扉は施錠されていなかった。やっぱりこの人、ちょっと無防備なんだよな。

部屋に入ると、ナオちゃん先生は、さっきと全く同じ姿勢のままだった。ベッドの隅で仰向けに横たわり、投げつけられた枕が身体の上に乗っかったままになっていた。

ハルト「おいおい!笑 このまま寝ちゃってるのかよ」

とヘラヘラ冗談を言いながら、俺はナオちゃん先生の上に乗っかっていた枕をよけてあげた。



そして、枕の下に埋もれていたナオちゃん先生を目の当たりにした俺は、大変なことが起きていることを認識した。

ハルト「先生・・・?大丈夫・・・?」

ナオちゃん先生の身体はすっかり冷たくなってしまっていた。顔の表情も普通じゃない。目の焦点が合っていない。

ハルト「おい、うそでしょ?」

俺は動揺した。

ナオちゃん先生に声をかけたが、全く反応がない。

ゆすったりもしたけど、ナオちゃん先生の身体はぶよぶよ揺れるだけで自分から動く様子は一切なかった。

・・・

俺は、冷静になって、さっきまでの出来事を振り返った。

そして、ひとつの仮説を導き出した。

それは、親友のソウタがナオちゃん先生に枕を投げつけた弾みで、運悪くベッドの角に後頭部を強打してしまい、その衝撃で死んでしまったのではないか、というものだ。

俺は、親友のソウタが殺人を犯してしまったことと、大好きでお気に入りだったナオちゃん先生が死んでしまったことのショックで、精神状態がおかしくなった。

ハルト「よし。今夜は、ナオちゃん先生と一緒に過ごそう」

俺は、本当におかしいことを言って、ナオちゃん先生の死体を動かし始めた。

まずは、お姫様抱っこの要領で死体を移動させようと、上半身を起こして膝を曲げさせた。若い女教師と言っても、男子高校生1人で動かすのがやっと、という感じの重労働だ。

ナオちゃん先生は、ベッドの隅で膝を立ててぐったりとしたままだ。

・・・

※公開している画像/テキストはすべて趣味制作のオリジナルでフィクションです。

<有料部分のご紹介>
ずっと大好きでかわいいと思っていたナオちゃん先生の身体に触れていると、死んでいるとはいえ、俺は興奮してきた。死体を仰向けやらうつ伏せやら、いろんな体勢にして、見たり触れたりして、一夜を過ごした。
翌朝、俺はナオちゃん先生の死体を部屋の風呂へ遺棄し、親友のソウタがいる自室へ戻っていった・・・

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