死体役撮影会!
わたしは弱小芸能事務所に所属している女優。名前はナオ。
社長「ナオちゃん、そろそろ売れてもらわないと困っちゃうね~」
ナオ「ご期待に沿えずごめんなさい…!頑張ります!」
社長「今夜、パーティーがあるから参加してきなさい?必ずお仕事をもらってくるようにっ!はっはー」
そんなことを事務所の社長に言われて、業界人の集うパーティーに参加している。場所は六本木。わたしみたいな凡人には場違いだ。
・・・
???「お嬢さんはどちらの事務所?」
男の人が話かけてきた。
ナオ「あ、わたしはヒヨコプロダクションの青井ナオといいます!」
???「あぁ・・・あの弱小事務所の子かぁ・・・」
どうやら、わが事務所は自他共に認める底辺事務所のようである。
ジュンペイ「俺は吉田純平。写真集の監督とかやってる」
ナオ「か、監督さんなんですね!」
ジュンペイ「よく見たら、君いい素材してるかも。いまから撮ってあげるよ。ギャラも弾むよ?」
なんか、とんとん拍子に話が進み、わたしとジュンペイさんは写真集制作のためにパーティー会場を後にした。
・・・
パーティー会場からほど近い、高級ホテルに到着。わたしは焦った。
ナオ「あ、あの・・・写真、撮るだけなんですよね?」
ジュンペイ「ごめんごめんw 心配しないで。大丈夫だから」
初対面の業界人を信用していいのか非常に悩んだけど、事務所の社長の期待に応える必要もあるし、せっかくのお仕事だし、頑張ることにした。
まー、まさかの事態になったら社長に習った護身術でボッコボコにしてやればいいだけの話だ。ふんっ。
ナオ「ここで写真撮るんですね。ところで、どんな写真を撮りますか?」
ジュンペイ「そうだね、ナオちゃんの死んだふりした顔が撮りたいかな!」
.
.
.
ナオ「し、死体役?!」
ジュンペイ「じゃあ、ベッドで仰向けになって死んでくれる?」
ナオ「こ、こんな感じですか?」
ジュンペイ「さ、最高だ…」
ナオ「ありがとうございます!」
※公開している画像/テキストはすべて趣味制作のオリジナルでフィクションです。
ここから先は
¥ 800
いつも応援してくれてありがとうございます!みなさまからいただいたサポートは、次の作品の制作費にあてさせていただいております。