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プレゼンの極意, with Luv
私は人前で話すのは好きだが、
同時にとても苦手と感じてもいる。
この前、数十人を前にした研究の成果報告プレゼンをすることがあって、本当に本当にめちゃくちゃ緊張した。
その理由も明白で。
うまくやらないといけない、
できないやつと思われたくない。
マウントを取られたくない、なんなら聴いてくれる人に対してマウントを取りたいのかもしれない。私自身が。
つくづく自分の自意識過剰が嫌になるし、かつプレゼンの内容が自分にとって大事なものであればあるほど、向けられる目線や下される評価に傷つけられることがとんでもなく怖い。
そんな不安を振り払いたくて、心持ちのピントをいい感じに合わせたくて、プレゼン前日何度も脳内に流していたのがBTSのBoy With Luv。
気になるのさ How's your day
Oh tell me
と始まるこの曲は、その歌詞やポップな曲調から、"ファンであるARMYへのラブソング"と称される。
君のことを教えて。君の全てを知りたい。
君の傷は僕の傷。
僕だってそんなに大きな存在じゃないけど、
君にもらった翼で君の元へ飛んでいくよ。
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ここで別に私は、プレゼンを行うときに聴講者への愛を持つべき、謙虚でいるべきだ、なんて言いたいわけではなくて。
プレゼンの聴講者は自分を愛するためにいてくれると、話し手である自分がまず思い込まないと。
ということを自分に何度も言い聞かせたいのだ。
かつて仕事の進め方で悩んだ時、会社の先輩は教えてくれた。
"周りの人は決して敵ではない、
でも'条件付き'の味方であることは確かだ"
言ってしまえば、自分次第で聴く人を味方にできるということですよね。逆に言えば、味方だと思っていた人が敵になりえることだってある。自分次第なのかもしれないし、聴く人本人の都合である事の方が多いかもしれない。
これ、BTSにとってのARMYも同じだと思う。
ファンなんて本来勝手に好きになって勝手に離れる存在。お金を出して払ったチケットに対し、がっかりすることだってあるだろう。それはパフォーマンスの良し悪しかもしれないし、聴くファン側の体調や心持ちもあるかもしれない。
この、彼らの不安や覚悟は、Epilogue:Forever Youngという曲にも示されている。
幕が降りて 息が詰まる
複雑になった心でそれを吐き出すんだ
今日は何も失敗しなかったっけ?
客席の様子はどうだったかな?
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それを踏まえた、Boy With Luv。
単に愛を振りまくようなファンソング、ラブソングではないことがわかる。
まずは僕たちがあなたたちに愛があると思い込んで、恐れず飛び込んでいきますからね
という宣言に聞こえるのだ。
(まあ聞いているほとんどのARMYからすると、愛ある!!あるよ!!なるのだろうが)
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プレゼンも一緒で、たとえうまく話せなくたって、その時の聴く人のシチュエーションによっては心に刺さる素敵なものになり得るかもしれない。
逆に、うまく行った自分の手応えがあったとて、全然関係ない角度から刺されて、どうしようもなく傷つくことだってある。
それでも、
私はあなたたちに愛されてると信じて、
あなたたちに大事なことを話しますからね
という姿勢なくしては、何にも始まらない。
この決意を、バンタンは敢えてLuvと表現する。
…おもしろいよね。
私はあなたたちを愛してます (Love)
以上に、
あなたたちに愛されてると信じます (Luv)
という気持ちの方が、愛が強い気がする。
Love is nothing stronger than boy with Luv。
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ついでに言えば、
私の言うこと聞いたうえであなたの意見を聞かせてよ?Oh tell me?と、誰かの思いを引き出すことを主眼に置かないとプレゼンの意味がない。(私のプレゼン、あんまり活発に質問してもらえないんだよなぁ…それも悩み。。。)
相手の考えを知って傷つくかもしれなくても、それもLuvの一つの過程なのだと、開き直って飛び込まないといけない。
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そうそう、最後に。
この曲、ジミンくんが歌い出しというのもさらに良くて。先ほどのHow's your day?のくだり、彼の柔らかく滑り出すような歌声がいいのだ。
ドキュメンタリーなどで見る、"完璧主義で自分を追い込みがちな彼が、他者の存在によって満たされる姿"が好きだ。自意識の素敵なあり方を教えてもらっている気がする。
頑なになりやすい自分の自意識を外に開いていくために、私は今日もBoy With Luvを聴く。
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