36歳のわたしより、38歳の母へ

すこし離れたところで、わたしの子どもたちが遊んでいる。上は小3、下は小1。子どもを授かったときには「こんなわたしが母親なんて」と感じたし、いまだにちゃんとした母親からはほど遠いのだけれど、それでも彼らにとって、母は母でしかないだろう。

38歳で亡くなったわたしの母が、いまのわたしと同じ36歳だった頃、わたしは中1、弟は小4だったはずだ。母はわたしよりも少し若く出産しているが、それでもそこまで大きな差はない。今の自分と、あの頃の母とを重ね合わせて、過去をぼんやりと振り返ることが増えた。

わたし達は、おそらくだけれど、女としては似た人生を歩んできたのだろうと思う。その結果母は離婚と再婚を経験し、38歳の若さで命を落とすことになった。

わたしからすると、あと2年だ。あと2年後に、まだ小さな子どもを遺して、なんの前触れもなく死ぬだなんて想像したくもない。今は、遺される子どもの気持ちも、遺していく親の気持ちも、どちらもわかるのでなおさらだ。

良い母親にはなれないし、ちゃんとした、立派な育児もできないけれど、せめて子ども達が大きくなって「親」を必要としなくなるまでは、元気で生きていたい。わたしは子どもを産んでから、ただそれだけをずっと願っているよ。

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