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小説家有川ひろが好きすぎたからわたしはここまでこれた話

はじめに

のっけから呼び捨てでごめんなさい。
でも愛ゆえですので、お許しくださいませ!!

わたしを読書好きにするきっかけをくれたのは森絵都さんの「カラフル」だったんだけれど、沼らせてくれたのは有川ひろさん(当時は有川浩さん)の本たちだった。

ひとつひとつの作品について語りたい気持ちももちろんあるんだけれど、それはもう少し温めておこうと思う。マグマくらいになっちゃうかもなぁ…

今日語るのは
どうしてわたしが有川作品がこんなにも好きなのか?について。

何も考えずに読んできたけれど、あんなにのめり込めたのは何か理由があったんだろうなと思ったから、自分でも言葉にできていなかった部分を言語化してみる。

これを読んだ人が、手に取ってみようかなって思える言葉を目指します。

推しポイントその①

少女漫画よろしくのベタ甘展開が書籍で読めちゃうこと。

有川作品といえばここを外しては語れない。
とにかく甘ーい!!恋愛描写が頻発する。

スピードワゴン井戸田さんも喉から血が出るほどに叫ばないといけないくらい、甘い。

有川作品にはまったきっかけ「塩の街」は、謎の物体が空から落ちてきたことがきっかけで、人間が塩の塊になってしまう病気に侵される世界を舞台にした物語でした。

その病気のことを「塩害」と表現していて、わたしたちの世界でいう作物や建物が塩のせいで傷んでしまうこととの対比に、なんていう想像力なんだ、と圧倒された。

そして、その終わっていく世界でめちゃくちゃに甘い歳の差恋愛が見られるんですよ。
こんなに少女漫画脳をくすぐる設定はない。

それまで、恋愛ものを見る機会なんて漫画かドラマかアニメしかなかったから、自分の脳内でイメージしながら読むという恋愛小説の面白さにどっぷりとハマってしまって。

なんと表現したらいいのかわかんないんだけど、脳内で作ったもののほうが、自分の経験値とか自分の持ってるイメージ力をフルスロットルで使って作り上げていく分、リアルに感じられる気がするんですよね…伝わる人いるだろうか?

そんなわけで、より身近に感じられちゃうベタ甘成分がキマッちゃって脳内大興奮で、依存しまくって片っ端から読んでた。高校1年の年越しは「図書館戦争」読んでたらいつのまにか越してたっていう思い出。

有川作品にハマったからこそもっともっとと手が伸びていろいろな本を読めた。
よく言語表現を褒めてもらえることがあるんだけれど、間違いなくこの経験のおかげだと思ってる。
好きが強みになるってこういうことか。
書いてて気づいた。
15年くらい経ってようやく気づけることもあるんだなぁ。

それならきっと、今自分がもがいてることも未来でみると意味のあることなのかも。

学生の頃の方が好きなことしてたな。
今の方が圧倒的に時間あるのに、なんだかもう30近いんだから〇〇しなくちゃとか、もっとこうしなくちゃとか、変な閉塞感に囚われているから、好きなことばっかりしてちゃだめだよなって思ってしまってる。
短い人生なんだから、もっと好きなことしてみよ。意味は後からついてきてくれるよ。

推しポイントその②

悪者でさえも、いいやつであること。

わたしは根っからの性善説支持派である。

どんな嫌な人だって、いいところがあると思っている。
だから人を嫌いになりきれないのも悩み。

人間が利己的な生き物であることは承知しているけれど、そんな中でも他人を想う行動ができることこそ人間を人間たらしめる、素晴らしいところだと思ってる。

有川作品にも悪役だったりやなやつはいっぱい出てくるんだけれど、そいつらはそいつらの正しいと思う正義をちゃんと貫いてるんだっていうところを描写してくれるのだ。

たとえば「図書館戦争」。
表現の自由が奪い、メディアを良くしようとするメディア良化委員会と、表現の自由を守ろうとする図書隊が武力で衝突している世界で生きる図書隊員たちのお話。

もちろん主人公サイドの図書隊の正義も語られるんだけど、相対する敵サイドたちの正義も見せてくれるのだ。

みんな自分の正義には忠実で、それに突き動かされてる人たちばかりだというのが知れる、それがめちゃくちゃ好きなポイントだ。

文に起こしてみて、わたしは「多面的に物事をみること」が好きなんだなと思った。

世界はわたしのみているものよりずっとずっと広くて、深みがあると知ることがなによりも嬉しい。

だからこそ、有川作品がハマったんだと思う。

「もしかしたら、こんな世界があるかも」

「この世界の人たちの正義はこうなんだ」

「こんな恋愛するんだ」

「悪者の中にも正義があるんだ」

こんなふうに、わたしの価値観を絵の具が染みるみたいにじわりじわりと広げてくれた。

ありがとう、有川作品とともにあったからこそ今のわたしがある。

書いてて気づいたこともたくさんある。言語化するってめっちゃ大事なんだなぁ。

たくさんの目線で物事をとられられる自分になれたことを誇りたいなと思った。

わたしを育ててくれてありがとう!
親以外にも、たくさんの人に支えられていると気づくことができたnoteでした。

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