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白瀑(しらたき) ど純米にごり生酒

■商品名:白瀑(しらたき) ど純米にごり生酒
■酒蔵:山本酒造(秋田県八峰町)
■6代目蔵元:山本 友文氏
■造り:純米生酒
■精米歩合:65%
■使用酵母:秋田純米酵母
■アルコール度:15%

山本といえば「ど辛」をイメージされる方も多いと思います。山本酒造を大きくしたのは現在の社長である山本友文氏です。この蔵元の経歴が非常に興味深いです。高校卒業後、米国に留学して機械工学を学んで、帰国後に音楽プロダクションに入社したそうです。おいおい、跡取りは醸造学ではないのか?と首を傾げたくなります。おそらくは、「俺は家の跡は継がない、俺は俺の道を行く」的な感じで米国に行ったのではないでしょうか?しかも、機械工学という分野。帰国後に、機械工学を生かした会社に就職するわけでもなく、「音楽プロダクション」ときました。たぶん、親は激おこプンプンマルだったに違いありません。「おい、お前の家の長男はアメリカで機械工学学んで、なんで就職は音楽なの?」と誰もが思うと思います。

ただ、人生というものに無駄なものはなく、基本的には現在の自分を形成する何かに繋がっています。山本酒造では杜氏制を廃止し、獺祭に近い考え方で経営しているように感じます。これも、機械工学を学んで理系ならではの「合理的」な考え方からくるものなのかもしれません。さらに、蔵ではビートルズの音楽が流れているらしく、職場の雰囲気も日本酒というお堅い感じではなく男性も女性も自由闊達に働ける職場ではないでしょうか。

結論、今成功していれば過去に米国留学で機械工学を学ぼうが、帰国して音楽をやろうが、何だってよいのです。全ては「今」なのです。山本酒造は友文氏の代で飛躍していますし、実際に「ど辛」シリーズは誰からも愛されるお酒で評価もされています。回り道をされたのかもしれませんが、結果的に今の山本酒造に繋がっているものと感じました。

尚、山本酒造の特徴は白神山地の天然水を用いた酒づくり、そして香りは控えめで酸味が強い、という特徴があります。「ど純米酒」の実力のほどはいかに??



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