子ども本の森 中之島

子ども本の森 中之島 がいよいよ7月5日に開館!というニュースを見た(https://twitter.com/Osaka_Tabilog/status/1275262301843722241)。壁一面に本が整然と並べられ、四角い箱のような書棚がとても美しかった。などと思うはずもなく、第一印象は「設計した人、絶対に本が嫌いよね」ということだった。棚を細かく区切り、その一つ一つに本を一冊、表紙をこちらに見せて陳列しているのだけれど、あれでは本は飾りである。一番上の棚には、名作『ぐりとぐら』も並んでいるけれど、あそこに手が届くのは3mの竹馬に乗った人くらいであろう。また、子どもが階段に座りこんで本を読んでいる写真もあったが、本が汚れたりめちゃくちゃに扱われたりしそうだった。どこにでも座っていい、というのは別に自由な空間ではない。ただの「自由を装った、『物わかりのいいふりをした空間』」で、なーんか偽善っぽいというか、本に触れるというのをチャチにとらえているような気がしてならない。ここで思い出すのが、万博にあった国際児童文学館である。姪っ子が幼い頃、しょっちゅう行っていたのだが、あそこはどんな本でも手に取れて、子どもの目線に本が並んでいて、とてもいい空間だった。あの空間を潰して、わざわざこんな偽物くさいものを作るというのは残念に尽きる。設計は安藤忠雄氏だそうなんだけど、どういう意図でああいう本の配置を考えたのか、図書館司書の意見などは取り入れたのか、一度聞いてみたい。

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