ドラマ『グレースの履歴』がおもしろい
BSで3月19日から放送されている『グレースの履歴』、脚本も演技も映像も優れていて、とても面白いドラマです。4話まで終わった時点でのあらすじは以下の通りです。
展開の面白さは言うまでもなく、このドラマの魅力の一つに、車でどこまでも旅したくなる、ということがあります。(運転免許を取る気などさらさらなかった娘が、やっぱり免許取るわ、と言い出したくらいです。)ここで思い出すのが、村上春樹『騎士団長殺し』で主人公が車に乗って旅を続けるシーンです。主人公は車中泊をしたり、時々ホテルに泊まったりしながら、ひたすら北へ北へと向かいます。そして、車が動かなくなったところで家に帰ります。私はこの場面を読んで、どこまでも車で行けるようになりたい!と思い、「一言主神社」で募集されていた「願いごと」に書いて出したのですが、残念ながらと言うか、当然のごとくと言うべきか、当選はしませんでした。ただ、その後も練習を積み、今では金沢日帰り弾丸ツアーなど、かなりのところまで行けるようになりました。
さらにもう一つ、このさすらいシーンから思い出されるのが、同じく村上春樹の『ノルウェイの森』で主人公のワタナベ君が旅をする場面です。ワタナベ君は列車で行き先も決めずにあちこちを旅し、お金がなくなれば建築現場で働き、リュックの中にパンとトマトとチーズとチョコレートを入れてさまよい続けます。海を見ているときに親切な漁師からお寿司をご馳走になり、ようやく元の生活に戻る決心をして緑さんに電話をかけます。
大学生だったワタナベ君は列車で放浪し、大人である『騎士団長殺し』の主人公は車を運転して旅を続けるわけですが、『グレースの履歴』を見ていると私の中に潜む放浪癖が刺激されるようで、ノマドライフをしたくなってくるのでした。
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