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ジジとキキ

食欲・性欲・睡眠欲という動物的な三大欲求から見ると、私の欲は圧倒的に睡眠欲に偏っています。


食べるという欲求が周りの人を見ると極端に薄いような気がしています。
子どもの頃は、ごはんの時間になるとおしりがむずむずしていてもたってもいられなくなり、食卓の周りをぐるぐる走り回っておりました。
じっと座っているのが苦手なお年頃の頃です。
ぐるぐる走りながら、マラソン選手の給水所の如く、ひょい、とつまんでは、パクリと食べる。
母親にめっぽう叱られる、の繰り返しでした。

お昼時に母親が食べているカップラーメンを、一口分蓋の上に乗せてもらい、なんとか食べると母と姉からやんややんやと喝采を受けました。
「食べるだけで褒めてもらえるなんて、今のうちだけだよ、あんた。」
と母がよく言っていました。

胃腸が弱い父譲りの私のおなかは、たくさんの食べ物を消化するには負担が大きいようです。
消化するのに結構体力を使います。
食事の後は、身体中の血が胃の辺りに
「集合ーっ!!!!!」
と集まっているようで、食べ過ぎると貧血を起こすようなこともありました。

私にとっては、何かを食べるというのは、
その味や食材、調理法を楽しむというよりは
作ってくれた人の心遣いを食べる、という感じです。

ありがたいなぁ

に尽きます。



さて、前置きが長くなりましたが、
睡眠欲、というよりは、全力でぐうたらすることへの欲求が強い私が、最近手に入れたしあわせのもとは、

ふわふわしてて
黒くて
まるっこくて
あったかい


本当はそんなウチの黒猫ちゃんたちと一緒に寝たいのですが、寝る部屋が違うので。



湯たんぽです。

ウチの猫ちゃんたちにそっくりな巾着を見つけたので、その中に入れて使ってます。
見た目といい、手触りといい、完璧です。

ちなみに猫の名前はジジとキキです。
今年の春に、里子に来てくれました。
姉妹猫のせいなのか、黒猫は似ているものなのか、首輪を見ないと全く見分けがつきません。
ウチの家族は誰も見分けがつきませんが、
ジジー、キキーとまとめて呼ぶことでクリアしています。


湯たんぽを足元にしのばせ、
猫が布団の中で丸くなっていると妄想しながらあたたかい気持ちで寝ることにします。




なんてね。

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