静かな熱狂

やってみたかったこと。
密かに憧れていたこと。

休みの日にCafeに行き、ひとりぽちぽちとキーボードを叩く。
そんなささやかだけれどやってみたかったことを決行し、ひとりウキウキする。

持ち運べるようなパソコンも、
いまどきのタブレットも持っていない。

ただキーボードをぽちぽちしたいだけなので、
スマホと小さなキーボードを鞄に忍ばせる。

勉強もしない。
仕事もしない。
ただスマホに向かってキーボードをぽちぽちする。

たのしい。

伝えたいことがあるわけじゃない。
書きたいことがあるわけじゃない。

でも、たのしい。

ただ、たのしい。

昼下がりのCafeは想像していたよりずっと混み合っている。

仕事中の人も多そう。リモートワークかな？
学生さんらしき若者は勉強中。
買い物帰りなのか、ヒソヒソおしゃべりとパスタに興じるお姉様方。
パソコンの人が圧倒的に多いなぁ。
そして、おひとりさまだらけ。

店内には注意して耳を澄まさないと聴こえないほどの音量で微かな音楽が流れている。
この音楽の音量が「おしゃべり」を阻む効果があるらしい。

数年前に比べると一変している店内の雰囲気。

以前は、おしゃべりするならCafe行こうって感じだった。
いまは、おしゃべりするならどこ行くんだろう。

それぞれが、静かに、ひたひたと何かに集中している店内の空気感がおもしろい。

それぞれの熱狂を胸に秘めて。

なんてね。