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水槽の生態系?秘訣はピラミッドを作ること

 偶然アクアショップに寄ることになり、衝動に駆られてカクレクマノミを買ってみたものの、なんだか殺風景で牢屋みたい…もうちょっと過ごしやすい環境にしてあげよう。

 それをやり続けた結果、なぜか今ではミドリイシが真ん中にばっちりいるサンゴ水槽になってしまいました。(クマノミも元気です)

 さて、ここで強調しておきたいのは、生体の環境を自然に近い状態に整えようと努力した結果、魚&サンゴ&エビetc..が住む60cm非OF過密水槽でかなり綺麗な水質で(硝酸塩0.75, リン酸塩0.02)維持し、飛び出し事故や水槽に馴染めずすぐに死んでしまった魚を除けば、ほとんどの生体が半年以上元気に飼育ができていることが実証できていることです。(サンゴは一つも脱落なし)そして、おそらくこれからも。

●魚類、甲殻類

①カクレクマノミ×2、ナンヨウハギ×1、フレームエンゼル×1、デバスズメダイ×2

②ミズタマハゼ×1、スポットマンダリン×1、ミヤケテグリ×1、クロウミウマ×1、オヨギイソハゼ×8

③ホワイトソックス×1、サンゴモエビ×6、イソギンチャクモエビ×6

④マガキガイ×2、タカラガイ×2、ムシロガイ×5、ヤドカリ×8、うに×1、ブンブク×2、カニ×4

●サンゴ

①ウミキノコ、ウミアザミ、大きめトサカ類×2、ツツウミズタ、マメスナギンチャク、イタアザミ、スターポリプ

②タバネサンゴ、アワサンゴ、ツツマルハナサンゴ、シャコガイ×4

③ハナヤサイサンゴ(小)、シコロサンゴ(小)、ウスエダ系SPS(小)×6、スギ系SPS

 以上が60cm水槽の住人達です。サンゴ類は毒性や将来大きくなった時のことを考えて配置してあります。ツツマルハナサンゴはクマノミの家。

 これでも皆が共存出来ているので、今後は現状維持と飼育のマニュアルルーチン化かな。一日の添加剤の投与量と頻度、その効果や生体に起こった小さな変化をノートに記録っと。

 さて、ざっと水槽紹介したところで本題に入ります。本記事の目的は、この水槽環境を通して読者の皆様に海の生き物飼育のヒントを見つけていただくこと。水槽自慢ではないのです。

 先ほど魚の紹介をしましたが、これには一定の役割があります。大きく分けて

魚類

①はピラミッドの頂点、そして不規則な水流を起こす天然水流ポンプ、排泄物はサンゴやプランクトンの栄養源として。

②はプランクトンフィーダー、有害寄生虫の除去。

③・④はコケや残り餌の除去及び死骸の除去

となります。

 サンゴ本体は魚の住処として機能し、粘液や排泄物はプランクトンの餌となり、これをエビやマンダリンが食べます。

 つまり、カクレクマノミやナンヨウハギという豪華キャストに裕福で健康的な暮らしをさせたければ、強固な生体の循環サイクルを構築する必要があるのです。

 強固な循環サイクルとは「多様な生物層」のこと。

 バクテリア→植物性プランクトン→動物性プランクトン→魚類→バクテリア…

 この基本的な生体系の間にサンゴや甲殻類、海藻類などを入れれば偏りが解消されるはずです。

結論:

●海の生き物の長期維持の秘訣は、自然の環境に寄せていくことを常に意識する

●場合によっては、生体が少ないほうが不安定な生態系

●多様な生物層が本来の海の環境

●たくさん汚して強力なろ過を行うのが一番バランスが良い

 
あと、ミズタマハゼとサンゴの混泳については、砂掃除を定期的にやって強力な濾過ができれば、私は大丈夫と考えます。魚が近くを泳いだり、サンゴが粘液を出して勝手に汚れ除去されますので。

デトリタスはどうしても溜まるので、ミズタマハゼが砂を掘れば舞います。定期的なメンテナンスを忘れずに。

オヨギイソハゼも隠れ家がたくさんあるので、みんな元気ですよ。

参考にどうぞ~