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新着 ㊽塩田康一鹿児島県知事マニフェスト

 令和5年12月県議会一般質問において塩田康一知事は令和2年7月自身が掲げた「共学化及び全寮制廃止」のマニフェストについて問われ、楠隼校の特色ある魅力的な教育を女子や通学を希望する生徒にも受けさせたいと考えマニフェストに掲げ、知事就任後に教育委員会に問題提起を行い、それを教育行政の執行機関である教育委員会において純粋に教育行政の観点からどうあるべきか検討し方針を決定されたものであると答弁されました
鹿児島県教育委員会は楠隼校生徒への丁寧な説明会において「今回の方針は知事マニフェストからではなく、民間からの教育委員が社会情勢等の変化を勘案し教育委員会議にて決定した」と説明しています

令和6年6月14日  6月20日告示鹿児島県知事選挙に立候補を予定する塩田康一氏は14分野131項目のマニフェストを発表したと報道されました
( 6/18時点ではHP等には掲載準備中とのことです)
同日 塩田康一鹿児島県知事は令和2年知事選で示したマニフェストについての4年間の取組実績を鹿児島県HPにて公表されました
令和2年7月に問題提起として掲げた項目「鹿児島が誇れる人づくり『県立楠隼中・高校を共学にするとともに、全寮制を廃止します』」の取組実績は以下に提示されています

鹿児島県HPより

これまでの時系列を整理すると
① 令和2年知事選マニフェスト「公約 鹿児島県知事選に向けて塩田康一の決意」にて 
 「県立楠隼中・高校を共学にするとともに、全寮制を廃止します」
② 令和2年7月28日知事就任記者会見において、選挙公約に掲げた
    「共学化及び全寮制廃止」について喫緊に始めるのかとの記者の問いに、検討作業を進めると明言
③   令和2年~令和5年
  保護者、生徒へのアンケート
  知事による教育委員、周辺首長への意見聴取
  教育委員会事務方による教育委員、周辺首長への知事意向の説明
④ 令和5年5月教育委員定例会にて楠隼校の共学化・全寮制廃止の方針決定
⑤ 令和5年6月県議会 知事による方針表明
⑥ 令和5年8月 教育委員会による楠隼校生徒への説明会
 「今回の方針は知事マニフェストからではなく、民間からの教育委員が社会情勢等の変化を勘案し教育委員会議にて決定した」
⑦ 令和5年9月県議会 知事教育長答弁
  楠隼校の方針変更は「教育行政の執行機関である教育委員会において純粋に教育行政の観点からどうあるべきか検討し方針を決定された」
⑧ 令和5年12月県議会 知事答弁
 「楠隼校の特色ある魅力的な教育を女子や通学を希望する生徒にも受けさせたいと考えマニフェストに掲げ、知事就任後に教育委員会に問題提起
 を行い
、それを教育行政の執行機関である教育委員会において純粋に教育
 行政の観点からどうあるべきか検討し方針を決定されたものである」
⑨ 令和6年3月県議会 当会提出 楠隼校の方針変更の検討において 教育委員会の首長からの独立性が確保されていたかの検証を求める陳情  
  不採択
⑩ 令和6年6月 マニフェスト 4年間の取組実績を鹿児島県HPにて公表
  楠隼校の共学化は女性活躍支援の観点から教育委員会で方針決定

マニフェストは当選した際に必ず実現する政策を具体的に示した政策綱領であり、有権者に対する契約、誓約を意味するものです
問題提起をもって契約、誓約とするものではありません
4年間の「県立楠隼中・高校を共学にするとともに、全寮制を廃止します」とのマニフェスト項目の検討取組経緯の説明は有権者と契約・誓約した者方針決定した者に齟齬が生じているように思われます

令和6年6月17日に開催された鹿児島県知事選挙立候補予定者公開討論会において、立候補予定の塩田康一氏は討論会に参加した他二名の女性立候補予定者に以下の質問をしています
「私のマニフェストで女性活躍支援で楠隼校の共学化すすめているがそのことについてどう思うか」

樋之口里花氏の回答
「方針に賛成 税金で運営される公立学校に一方の性者しか入れないのは問題である 自身が知事になっても進める」

米丸まき子氏の回答
「共学化には慎重であるべき 現にある男女別学校は尊重されるべきである 共学化にかかる費用も明確でない 現に楠隼で学ぶ生徒を政治の方向性に巻き込んでいることが一番ダメである 生徒保護者の意見をもっと聞く必要がある」

令和6年7月7日執行鹿児島県知事選挙において 楠隼高校在校生でも多くの有権者が存在します
マニフェスト(政策綱領)によって実行されたことについての賛否の意思表示は投票行動によってのみ実現するものです
文部科学省が掲げる「政治的教養の教育」の実践とはこのようなことなのでしょうか

③ 教育委員会制度について



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