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2020年映画ベスト10

あけましておめでとうございます。
昨年度もたくさんの方に感想を読んで頂き本当にありがとうございました。
本年もよろしくお願い致します。

という訳で恒例の年間映画ランキング。約120本鑑賞。
個人的に昨年は自粛期間が明けて改めて映画館で映画を観れる喜びを噛み締めながら観た下半期がかなり強かった印象。

①ランボー ラスト・ブラッド
②佐々木、イン、マイマイン
③イップマン完結
④2分の1の魔法
⑤君が世界のはじまり
⑥幸せへのまわり道
⑦はちどり
⑧ おらおらでひとりいぐも
⑨浅田家
⑩劇場版鬼滅の刃無限列車編

10位 劇場版鬼滅の刃無限列車編

アニメ版は割と否定派だったけど、今作は映画作品として見事に構成されていたし、興行的にもハリウッド超大作が延期になる中、映画館を救う救世主として大ヒットしていたのがとても熱い。

鬼滅の刃もそうだけど、昨年は自粛期間中に何処へも行けない中、ジャンプ+の定期購読始めたり少年ジャンプ関連作品にかなり楽しませて貰えたので全てを含める意味で今作をTOP10に入れたかった。
アニメも絶好調な「呪術廻戦」、間違いなく今年を代表するヒット漫画になった「チェンソーマン」、年末の高橋一生による実写版岸辺露伴は動かないなど、何回目かのジャンプ黄金期が確実に来ていたと思う。

9位 浅田家!

映画としては気になる所も何点かあるのだけど、写真学生だった身としては「何故、人は写真を撮るのか?」みたいな深いテーマに入っていて「写真撮影」そのものを肯定する様なラストの展開にとても感動した。
中野量太監督初めてだったけど今後も追いかけたいと思った。

8位 おらおらでひとりいぐも

孤独と向き合う事をテーマにした作品が昨年は多かったのだけど、個人的には今作が1番好きだった。
一人の人間の小さな物語から大きな歴史としっかりリンクしていく物語でいうと「この世界の片隅に」とか連想するのだけど、アニメじゃなくて実写で茶目っ気たっぷりにこんな作品が撮れる沖田監督はやっぱ凄いよ。

7位 はちどり

とにかく演出が鬼の様に上手くて全カット好きになってしまう。
「82年生まれ、キム・ジヨン」とかも題材としては近いしあちらはあちらで素晴らしいのだけど、ワンシーンワンシーンの画を観てるだけで幸せになる様な映画的な感動が強いのはこちらの作品だと思ったので入れない訳にはいかなかった。

6位 幸せへのまわり道

パディントンとかもそうなのだけど、こういう善意の固まりみたいな人によって誰かが救われていく話が僕は好きなので。
特に地下鉄で乗客みんなで歌い出すシーンは今年のベストシーンの一つ。

5位 君が世界のはじまり

青春群像劇なのだけど主要登場人物全員が本当に魅力的だった。

地方都市の廃れた感じがとても生々しく、自分の住んでいる世界と地続きな感じがした。
ショッピングモールの閉店と世界の終わりが繋がっている感じが面白い。
ブルーハーツの曲の使い方が絶妙で、終盤のあの曲が流れた所で鳥肌が立った。

4位 2分の1の魔法

ソウルフルワールドも素晴らしかったけど、僕はこちらの方が好き。
お話が全く予想してない所に着地し油断してたら号泣してしまった。本当脚本の練り方が異常だと思う。

観る前はビジュアルの地味さに全然ピンと来なくて今どきこの感じのファンタジー映画って大丈夫かよ、と思っていたけどやっぱりピクサーがそんなぬるいモノを持ってくる訳なかった。
参りました。

3位 イップマン完結

思い出す度に評価が上がってしまう映画。
作品自体のクオリティなら前作の「継承」の方が上だと思うのだけど、イップマンという人間の最後の最後に見せる生き様みたいな所にどこまでも感動してしまう。

今作1作品だけの力というかこれまでの1~3までの作品も全部繋がっている感動なので、単純計算で普通の映画の4倍の感動指数をたたき出しているので正直ズルい。

2位 佐々木、インマイ、マイン

感想でも書いたけど僕自身は佐々木や他の登場人物を通して自分の若い時の思い出が重なるというような感覚はないのだけど、佐々木の放つエネルギーや言葉の一つ一つに圧倒され大好きになってしまった。
自分の人生をほぼ諦めていた佐々木が苗村さんへ歌のお誘いをするカラオケシーンは思い出す度に泣きそうになる。

1位 ランボー ラスト・ブラッド

完成度の高い映画は他にもあるとは思うのだけど、改めて考えた時この映画を1位にする以外の選択肢がなかった。
もう一つのスタローン代表作ロッキーの「クリード炎の宿敵」のラストと今回のランボーのラストを比較すると味わい深い。
「俺はクズじゃない!人は変われる!自分を諦めるな!」と希望を描き続けてきた「ロッキー」シリーズに対して、「世界は残酷、そして人間の本質は決して変わる事がない」と言い切る「ランボー」、どちらもアメリカを象徴するヒーローなのに全く考え方が違う。

その複雑さこそスタローンのアメリカに対する視線なのだと思う。
そしてそのどちらのキャラクターも愛さずにはいられない人として体現しているのだからやっぱりスタローンは凄いよ。

僕は自分の好きな映画の要素のかなりの部分をスタローンに教えてもらった様な感覚があるので、ランボー最終作を一位にしないわけにはいかなかった。

ちなみに↓の今作の感想が僕の書いた記事史上一番アクセス数といいねの数が多くて、気合を入れて書いただけにとても嬉しかったです。読んで頂いた方本当にありがとうございました。

次点作品

往生際悪く次点作品。

リンドグレーン

あんまり褒めている人が居ないのでギリギリまでトップ10に入れるか悩んでいた。
感想にも書いたけど世界的に有名な絵本作家であるアストリッド・リンドグレーンを「特別な女性」として描くのではなく「普通の女性」として描いている所に作り手が真の意味で彼女にリスペクトを送っている様で凄まじく感動した。

ストーリー・オブ・マイライフ/私の若草物語

コロナ明け一発目に観た事もあり映画館で観れる喜びも相まって感動が半端ではなかった。
グレタ・ガーウィグ監督作品は初めてだったけど「若草物語」という古典を題材にしながら本人の作家性としっかりリンクしているのが素晴らしい。

ブルータル・ジャスティス

今年の暴力描写ナンバー1映画。めちゃくちゃな惨劇が起きてもずっと視線がドライで日常とバイオレンスが地続きなのが怖い。
ゆったりした会話シーンとかいきなり主要じゃない登場人物に目線が映ったり変なバランス配分の映画なのだけどそこも含めて癖になってくる味わい深さ。
S・クレイグ・ザラーが脚本でパク・チャヌク監督の西部劇撮られるって話どうなってんだろか。

という感じで、コロナの影響で今年も映画館に行く回数は減りそうだけど、印象に残った映画の感想をマイペースに書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。
今年はMCUとか007とか観れるといいなぁ。

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