漫才の裏側に惹かれる理由~M-1が教えてくれた『人間らしさ』という魅力~
今年のM-1も盛り上がりましたね!
毎年この時期になると「ああ、年末が近づいてきたな」と感じる番組です。
普段テレビを見ない私でも、必ず見てしまう。
それは「人間らしさ」が垣間見える瞬間だからかもしれません。
人生を賭けた大舞台。
勝者も敗者も、文字通り人生が大きく変わる瞬間です。
ネタの面白さはもちろんだけど、そこに至るまでの葛藤や、
どんな思いでこの日を迎えているのか。
その部分が見えるからこそ、心が動かされます。
私はお笑いをそんなにたくさん見る方ではないんですけど、
NON STYLEがずっと好きで。
彼らを知ったきっかけは、やはりM-1でした。
決勝2本目の「ホラー」のネタがすごく好きだったんです。
誰も傷つかず、ただただ笑えるので、
休職中もNON STYLEの動画をYouTubeで見ていました。
特に印象的だったのは、
コロナ禍に配信していた漫才とアフタートークの動画です。
ネタの振り返りをしている部分が特に面白くて。
どこでオチを作るか、どういう構成にするか、昔と今でどう変わってきたのかという分析や、その時の狙い、実際にやってみた感想など、裏側の思考が見えるんです。
それを知ってからもう一度ネタを見ると、また違う角度で楽しめたりして。
20年以上のキャリアを重ねてきた二人が、今も真摯に漫才と向き合う姿勢。その創作の裏側を知ることで、ネタの新しい魅力に気づいたんです。
そういえば、石田さんのアメブロを読んでいた時期もありますね(笑)
そして気がつきました。
私は「漫才」そのものではなく、「人」に惹かれていたのだと。
普段の考えや生活を知っているからこそ、漫才を見た時のギャップに惹きこまれる。その繰り返しで、いつの間にかファンになっていったのです。
これは、ビジネスでも同じだと思います。
「この人いいな」「こんな風になりたい」って思える人の発信だからこそ、すんなり受け入れられるのだと。
発信用に整えられた表面的な成功事例だけでなく、
その背後にある試行錯誤や意図。完璧に見える人でも、実は悩みながら前に進んでいる。
そんな裏側の思考過程を知ることで、より強い信頼関係が築けるように思うんです。
表で発信している人が、どれだけかっこよくて綺麗なことを言っていても、それは発信用に整えられた言葉なんですよね。
確かにその人の考えではあるけど、一部分でしかない、というか。
だから、その文章をどういう意図で書いたのか、その思考に至るまでのプロセスを知ることの方が大事なのかなって。
裏側の思考過程がわかればわかるほど、その人のファンになりやすい。
完成したものだけじゃなく、実はこんなふうに考えていた、こんなことが好きだったという意外な一面を知ることで、より親近感も湧いてきます。
以前は、完璧なノウハウを綺麗な形で出すことが全てだと思っていました。
でも今は違います。
葛藤や不安を含めた等身大の姿。
時には挫折し、それでも前を向いて歩む姿。
そんな人間らしい部分こそが、むしろ魅力的に映るのです。
結局のところ、人の心を動かすのは「完璧な完成品」ではなく「そこに至るまでの人間らしい物語」なんだな、と。
M-1を見ながら、改めてそう感じました。
それは、お笑いの世界でも、ビジネスの世界でも、
変わらないのかもしれません。
完璧を目指しながらも、等身大の自分を認めることこそが、
今の私には必要なのかも。
そう感じながら、令和ロマンの2連覇を見届けました。