行動を変えるきっかけづくり ~歯医者さんから学んだ動機づけの工夫~
こんにちは、葉山なのかです。
オンライン保健師とWebライターとして活動しています。
今回は、保健師として日々感じている「動機づけ」の大切さについて考えてみたいと思います。
健康づくり、なかなか始められないのはなぜ?
保健師として働いていると、よくこんな場面に出会います。
「健診の結果が気になるけど、まだ体は元気だし...」
「運動した方がいいのは分かってるんだけど...」
実は、体に不調がない段階で生活習慣を変えるのって、とても難しいんです。「やらなきゃ」という気持ちはあっても、なかなか一歩が踏み出せない……そんな方がたくさんいらっしゃいます。
私たち保健師の仕事は、自分で自分の健康を守るために食事や運動を改善するよう働きかけること。
でもほとんどの場合、健診の結果が悪くても、体に実際の影響が出ているわけではありません。数値は良くないけど、日常生活に支障を感じていないため、すぐに行動を起こす必要性を感じないのです。
そこで「運動をしましょう」「食事を変えましょう」と指導しても、なかなかそのモチベーションを引き出すことが難しいんですよね。
歯医者さんでの素敵な発見!
そんな中、私はある体験を通じて動機づけの本質について改めて考えさせられました。
それは、息子を歯医者に連れて行った時のこと。
息子は3ヶ月に一度、虫歯のチェックを受けていますが、なんとその歯医者さん、診察の後にシールやガチャガチャ、フッ素を4回塗るとラジコンやレゴなどのおもちゃまでもらえるんです!
おかげで、息子はすっかり歯医者さん大好き kid に。「そろそろ歯医者さん行こうよ!」と自分から言ってきます。
もちろん、最初の動機は「おもちゃをもらいたい」「遊びたい」というものですが、そのうちに「歯磨きもしっかりしなきゃ」という意識も芽生え始めました。
おもちゃや遊びでつることは、動機づけとしては不純に見えるかもしれません。
でも結果的に健康な生活習慣を身につけてくれるのなら、これも一つの有効な手段ではないかな、と思うんです。
無理やり歯医者に連れて行って嫌がられるよりも、ポジティブな経験を積ませる方が、将来にわたって良い影響を与はず、と。
気づきを保健指導に活かしたい
この体験から、「保健指導でも同じことが言えるな~」と改めて考えさせられました。
大切なのは...
・その人が「やってみたい!」と思えるきっかけづくり
・小さな楽しみや達成感を感じられる仕組み
・続けたくなる魅力的な提案
健康のために「やるべき」と言われても、なかなか行動は変わりません。
でも、その人の「やってみたい!」という気持ちに火をつけることができれば、きっと素敵な変化が始まるはず...!
これからの保健指導に向けて
私たち保健師の役割は、みなさんの中にある「やる気の種」を見つけ、それを大切に育てていくこと。
重要なのは、相手の内なるモチベーションをうまく引き出し、最初の一歩を踏み出させる工夫です。そこに寄り添い、その人にとって価値のあるものを見つけていくことが、私たち保健師の役割であり、動機づけの成功の鍵だと感じました。
これからも、一人ひとりに寄り添いながら、楽しく健康づくりを始められる方法を一緒に探していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!