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コロナ禍って本当になんだったんですか?

すっかりマスクを付ける人も、飲み会を遠慮することも、ソーシャルディスタンスを保つことも無くなった今日(こんにち)ですが、みんな元気?おれたち当たり前に受け入れてましたけれども、あの期間本当になんだったんだろう。

2020年2月、世に訳の分からんウイルスが蔓延してきて、日本でも徐々に感染が確認されたあの頃、おれはZeppでのフォーリミのライブに行っていて、その時はコロナ以前のライブがまだギリギリ行われていた時期だった。ボーカルのGENさんが「俺たちの音楽はコロナにめちゃくちゃ効くんで!」とか冗談を言っていたほどおれたちは他人事だった。自分には何の関係もない出来事だと思っていた。それが僅か1,2ヶ月で大きく変わった。

新年度に入ったものの、緊急事態宣言だのなんだのでサークル棟が使えなくなって新入生歓迎ライブも無くなり、授業の開始まで遅れた。そしてオンライン授業に移行になり、大学に直接足を運ぶことはなくなった。飲食店も20時で閉まるようになり、おれは当時付き合っていた彼女とほぼ一緒に住んでいて、その子のバイトの定時が20時だったから夜飯を探すのに凄く困った記憶が強く残っている。マジで店やってなくてわざわざ江別の山岡家まで行ってたからね。市内全滅だから。あの時はお世話になりました。山岡家江別店...南無...。

サークルも出来ない、飲みにも行けない。大学にも通えない。ただ惰性でオンラインでほぼ寝ながら講義を受けて、適当な課題をこなしてバイトに行き、帰ってきて寝る生活が続いた。本当につまらなかった。友達にもなかなか会えなかった。本当に暇すぎて困ってたから、親に懇願して自動車免許代を前借りして免許をとってドライブに行くことが多くなった。ドライブ以外の趣味が全く無くなった。その結果北海道の殆どを行き尽くしてドライブにすら飽きた。

いつ緊急事態宣言が明けるかなぁ、とかぼんやりと考えながら、毎日コロナ感染者数の増減と睨めっこする日が続いた。サークルはいつから出来るんだろう。学食はいつ食べられるんだろう。友達と気兼ねなく会えるのはいつなんだろう。そんな日々が2年以上続いた。なにより、先の見えない暗闇の洞窟の中をひたすらに掘り進めているようで、きっと元の生活にはもう戻れないのだろうと絶望していた。もっとあの時遊んでおけばと、忸怩たる思いに駆られる日が続いて本当に辛かった。

おれはマスクが嫌いだった。反ワクチンとか過激派なわけではなく、慢性鼻炎のおれはマスクをすると息がしづらかったし、肌が荒れやすかった。でも、少しでも外して過ごそうもんなら他人からの冷たい視線を一気に浴びる羽目になる。余りにも生きづらすぎる窮屈な日々だった。誰よりも元の世界に戻ることを、外に出られることを懇願しているのに、緊急事態宣言の中飲みに出ている人たちのストーリーを見て、「なんで外に出るんだ」とまで思うようになっていた。完全にコロナの脳みそになっていた。つかみんなそうだと思う。みんな遊びたかったよね?ね?ルールを守るというよりも、他人からの目線が怖いからマスクをしたり外に出なかったりしていたという気持ちが強い人の方が多いんじゃない?え俺だけ?みんなもう今になったから白状していいんだよ!!!!

で、ちなみにおれはコロナに2回感染した。マジで死ぬかと思った。インフルやら扁桃炎やら胃腸炎やらを全てミックスさせたハイブリッド型の最強ウイルスだった。40℃まで発熱して、関節は痛いわ喉は痛いわ頭も痛いわ立ち上がれないわ物は食えないわでヤバかった。二度と経験したくないと思ったのに半年でまた感染した。アホなんか。1回目はこんな日々に嫌気が差して耐えられなくなった結果何故かやけくそでホストを始めて(本当になんで?)マスクを外して接客する日々を歩み、完全にまん延防止措置が出ているのにも関わらず飲みに行き、更にはカラオケまで行きクラスターを発生させるという始末だった。いや、わかってます。完全におれが悪いです。ごめんなさい。2回目は部室練習をしていた時にクラスターが起きた。あ、ちなみにおれのインスタに載っている"部室練"と称されたフォーリミのswimのコピー映像はまさにその日です。その次の日に発熱してまた同じ目に遭いました。最悪でした。あとついでにその3ヶ月後にインフルにもかかった。コロナに2回感染した2021年、おれは扁桃炎にもなっていて1年間で4回もの発熱と体調不良を経験している。免疫ないんかい、耐えろよ。

今やもう、コロナの感染者数のニュースを見ることもないし、マスクをして街に出ることも、飲みだとか外食を自粛する必要はなくなった。でも、この日々がまた、僕たちが残り生きる時間の間に、あの2020年と同じ事がやってくる可能性は大いにあると思う。感染症じゃなくても、戦争だとか、なんなら地球がぶっ壊れる可能性だって0%では無いと思う。だから、おれは一日一日を大切にして生きて行きたいし、会う人会う人全員に"今日がこの人と会えるのが最後かもしれない"という気持ちで接するようにしている。最後の言葉を伝えられないまま、みんなと離れることはしたくない。

きっと、「ありがとう」や「ごめんね」、「さよなら」を言える別れは幸せなのかもなんて思ったよ。

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