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写真絵本「うちは精肉店」〜現実を受け止めるための

 こんにちは。菜のはな書房です。
 今日は絵本の紹介をします。

「絵本」という媒体にどのようなイメージを持っていますか?
 親しみやすい造形の動物や子どもの主人公、見守る大人たち、奇想天外な物語…。
 でも、「絵本」の世界はそれだけではありません。
「子どもにどのように伝えたらいいのか?」
 そんなふうに躊躇してしまうことでも、「絵本」の世界は、静かに示してくれます。

 内容は、大阪にある精肉店に取材して作られたものです。
 実はこの精肉店は、単なる「お肉屋さん」ではなく、「屠畜」も行っています。
 この本では、その「屠畜」を廃業するにあたり、最後の牛を送り出す(屠畜する)ところから始まります。

 私たちが食べている「お肉」は、どこから来て、誰が流通させているのか、
 ほとんどの人は普段の生活では意識しないと思います。
 けれど、どこかにある「現実」を受け止めた時、
 私たちはその「現実」と共に生きているという実感を得られると思います。
 フィクションや空想ではなく、現実の世界を写したこの作品は、きっと大事な記憶として多くの人に語り継がれることになると思います。

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