【nanoha project.マガジン vol.3】


さて、今回のマガジンでは、昨年9月にnanoha project.に所属したシンガーソングライター「ちゃるけん」から、購読者の皆さんに“母の日”にちなんで書き下ろした新曲「ランプ」をお届け致します!


(以下、ちゃるけんからのメッセージ)

今月5月からnoteで定期購読マガジンなるものを始めました。登録してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。

『定期購読マガジンってなに?』って、正直俺も思ってるんですが、ざっくり言うと『ファンクラブ』みたいなモノだと捉えてます。(合ってます!! byマネージャー)

月額1000円を支払ってマガジンを定期購読すると、中原くん、井上緑、イワブチコタロウ、ちゃるけんの未発表曲や様々な場面でのオフショット(ライブ、レコーディングなど他多数)、コラムなどが届く、っていう形ですね。

おそらく月4~5回は届くんじゃなかろうか!楽しみですね。

と、いうことで...

vol.3は、ちゃるけんが務めさせていただきます。

つらつら〜っと長いコラムでも書こうかな〜とか思っていたんですけども、よくよく考えるとただ文章を書くだけで人様から1000円も頂いてよいものか…そりゃ物書きの端くれではあるが、出来れば音楽に絡めた内容にしたい…っていう葛藤の末、マネージャーのなのはに「新しい曲書いて載せるのはアリ?」って聞いたところ、これが「アリ」という回答が返ってきたので、新曲を書き下ろしました。

5月10日「母の日」に、このマガジンが皆さまの元へ配信されていると思うんですけど、今回の曲のテーマは「オカン」です。

オカン、母上、母さん、かーちゃん。(母上...?)

地域で呼び方違うと思うけど、我が家はオカン。OKAN。

3月の下旬くらいかな、日本でコロナウイルスによる緊急事態宣言が出されるちょいと前あたりから実は諸用あって山口県にある実家に帰っていました。

上京してから8年くらい経ちますが、1ヶ月以上もの時間を地元で過ごすなんて初めてのことで、丁度そのタイミングで事務所が定期購読マガジンをスタートさせたから「よし、母の日も近いし」って事で、曲のテーマを決めました。

ほんでここ3日くらいで今回の新曲「ランプ」を書き下ろしました。

オカンは暖色が好きで、オレンジとか赤とかが好きなんですよ。だから、実家の近くにある“町が一望できるスポット”まで行って夕焼けを撮ったりしました。

あとは幼少期のアルバムを引っ張り出したりして、オカンと写ってる写真を探したり。

写真の選別してる時、ほんと泣けたわ…

で、

ちょっと音楽的な話になるんですけど(あくまで俺の個人的なやつ)、ちゃるけんは曲を書く時にその曲のテーマを掘り下げて掘り下げて掘り下げて…ってのを繰り返して書くんですよね。

だから、ちゃるけんの曲って直接的な言葉が使われる頻度って物凄く少ない。わかりやすく言うと「好き」とか「愛してる」とか、そういう類のもの。

直接的な言葉を使わずに「テーマの核心を聴き手に想像してもらえるように表現する」が。美しいなと感じるわけですね。

これは俺が持ってる音楽理論の中のひとつです。

もっとわかりやすく言うと「絶対にあなたはこの映画を観て泣くだろう。」みたいに銘打ってある映画とか、こっちで想像するわい!野暮なことすんな!ってことです。

んで、今回のテーマを掘り下げて掘り下げて掘り下げて…ってのをやった末に「どうやったら“愛情を受け取っていた”ということを別の言葉をつかって表現出来るんだろう」に、辿り着きました。

テーマ掘り下げの着地点ですね。

オカンが居なければこの世に「ちゃるけん」は存在してなかったわけで。

オシメ替えてもろたり、メシ食わしてもろたり、人生における初期の人間関係を構築してもろたり、数えたらキリが無いんですが、たくさんのモノを受け取ってきたわけですね。

もちろんオトンからも。

「ランプ」という曲は、それらをひとつひとつ思い出しながらもあくまで普遍的に振り返って言葉にしました。

あとは母の日なんで、歌詞の中にオカンが好きなものをワードとして入れたかった(贈りたかった)ていうのもあります。

幼少期の写真を見ながらオカンと会話をしたりもしました。(正しく言うと、アルバム見てたらダッシュで近くに来た)

数多くの写真の中の一枚をオカンが見て

「わ〜懐かしい〜。この時アンタ、ソフトクリーム食べよったんやけど急にペリカンが来てびっくりして服にこぼして大泣きしよったんよ〜」

ていうエピソードを話してくれたんですが、3歳くらいの時の話なんで俺は全く憶えてないんですよ。

俺が全く憶えていない事、しかも約25年前のペリカンと触れ合える公園に行った日のとあるワンシーンをオカンは鮮明に憶えているわけです。

これも愛情がなせることのひとつなんやな〜と、しみじみした瞬間でした。

そんでそこから曲制作開始。

上京してから、年に一度地元に帰省出来たらいい方の俺は、あと何回オカンに会えるんやろか。など考えながら。

この歳になってきて、親族や知り合いが亡くなることの頻度も少しずつ上がってきているのでそれも考えながら。

様々な家庭環境があります。中には関係が良くない人も居ると思う。ただ、自分が存在する大元には誰が居たのだろうと考えてみるタイミングになってくれれば、という願いも込めました。愛したり許せたり認めたりされずとも、出来ずとも、です。

ともあれ、一生懸命書きました!だから是非、聴いてみて欲しい。

そんで……

この曲、オカンに聴かせようか…どーしよか…いやほんと考えてたら照れくささが更に………とりあえず花と酒を贈ってみてオカンの様子を見てみようかなと思っております。

母の日に手渡しで何かを渡せるタイミングがこの先どれくらいあるんやろね、なんか変に緊張するわ…。

ほんで結局つらつら〜っと長いコラムになってしまっておりますね。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

日々戦う世のオカン達に敬意を表しつつ、締めさせて頂ければと思います

たくさん聴いてね。マネージャーのなのはが俺が撮った地元の映像と幼少期の写真を組み合わせたリリックビデオを作ってくれました。(初見で号泣しました)なのはをみんなで褒めましょう。

では、またの更新に。

2020年5月10日ちゃるけん


2020/05/10 ちゃるけん「ランプ」サンプルver.

https://youtu.be/uy0v1MdkTPs


(以下、歌詞)

見上げれば青がさよならって
余白は徐々に潜りランプの色
夕凪の町 カレーの匂いと
しおびたコールタールが遊んでる

「おやすみ またあした 消灯ですよ」
今日はね、涙を我慢できたよ
泥だらけ その訳は聞かないでくれた
だからね、あのとき強がれたんだ

あとどれくらいあなたに会えるだろう

背の高いビルの街からじゃ
なかなか声は届かないね
「なんにもない」と逃げ出した町が
妙に恋しくなる日があるよ

「おやすみ またあした 消灯ですよ」
返事はないけど呟いてみる
傷だらけ その訳を訊かないでくれた
だからね、今でも強がれそうさ

いつかは さよなら 想像するよ
それまでにあなたの自慢になれるかな
泥だらけ 傷だらけ それでも生きていく
弱さの愛し方教えてくれた

あとどれくらいあなたに会えるだろう
叶うなら、あなたのあいのもとへ

見上げれば青がさよならって
あなたが好きな、ランプの色


▼書き下ろし新曲「ランプ」フルでのご視聴はこちら▼


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