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自分の生まれ持った性格が悪いと思って生きてきた。

「あなたは、いたって普通ですよ」

昨日病院で医師にそう言ってもらえた。

ずっと、人とのコミュニケーションがうまくいかなくて悩んでいたのだけど、信頼できる人に「一度診てもらったら?」と勧められ、病院に行ってみた。

病院で1時間半ほどもつらつらと過去の自分や今の気持ちについて語ったところ、どうやら私が体験してきたことは「普通ではない」らしい。そんな普通ではないことが起こったことで、自分を守ろうとしているらしいのだ。ずっと自分の性格について悩んでいたけど、そういう性格(この後詳しく書く)になってしまうことは普通のことらしい。

そしてその日、私には「複雑性PTSD」という診断がついた。

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ずっと昔から自分は人の気持ちに共感したり理解することができず、感情を表現することが苦手で、人と一定以上の距離を詰めるのが苦手。「ごめんなさい」「ありがとう」という言葉を口に出すのもものすごく苦手。

小さい頃からそのことに関して、多くの担任の先生が「本当にこの子には可愛げがありません…」ということをお母さんに言っていたらしいし、社会人になってからも、これまで「上司」と呼ぶ人には「人として基本的なことも言えないなんて社会人失格だよ」とか「信頼失くすし、実際もう失くしているよ」って叱られてきた。

母からも「なんて頑固な子なの…!」「あんたなんて何をやってもだめや!」「あんたのことなんて誰も好きにならんよ」「そんなんやから嫌われるんよ」と言われ続けてきた。自分をほめられた記憶や認めてもらった記憶は、両手で数えられるくらいもない気がする。少なくとも私の記憶の中では。

それはずっと、生まれ持った私の性格とやらがものすごく悪いんだと思って生きてきた。

大学の心理学の授業で「人の性格は直すことなんてできない」と教授が言っていて、「そうか、私のこのひねくれた性格は直らないんだ」と思って諦めてきた。

でも、本当は「人としてどうかと思うよ」とか「最低だと思う」とか言われたり、陰口を言われたりすると、やっぱりすごく傷ついて、いつも自分の部屋の布団に潜り込んで、声を殺して誰にも知られないよう泣いた。

当然、友達もあまり上手に作れなかった。特に、女の子の友達は。

本当はすごく仲の良い友達はいたのだけど、突然どうしようもできないことでいなくなってしまった。それから、その子以上に仲良くできる友達ができず、社会人になっても、人とどういうふうに「友達」という関係性を結べばいいのか、ずっと悩んできた。

一方で、男の子と恋愛関係を結ぶことは特別気が引けることでもなかったし、むしろ友達との信頼関係を結べないからこそ、男の子との関係に依存したこともあった。恋愛もそうだし、恋愛までいかなくとも、身体の関係だけ結ぶことも正直多かった。

私にとって、「友達」という関係性と「恋人」という関係性、「体だけの人」という関係性は全くの別物。それぞれ異なる次元に存在しているというくらい、私にとっては違うもの。だから、なんといえばいいのだろう。私にとっては「友達」というものは特別で、手が届かない存在だと、そういうふうにずっと感じてきた。そして、「友達」というものがどんなものなのかもわからない。

最近は少しずつ明るくふるまうことや人への想いなども学び、少しずつ「友達」と言える人が増えてきた。今SNSなどで繋がっている人、今の仕事の仲間、支えてくれる夫が私にとってのいちばんの「友達」だと言える気がする。

なんだか、友達の話だけになってしまったのだけど、本当はもっともっといろんなことがある。本当はどうして、そんな性格になってしまったのかひとつひとつ書いておきたかったのだけど、できなかった。どう書いていいのかわからないくらい絡まっていて難しい。

過去の私について知っておきたいお友達、ぜひ飲もう。

いつもふざけた態度の私だけど、そのときだけは真面目に語りあいましょう。