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家族中毒:本心は躊躇の裏側
十割を越えた力に
内にある 触れてはいけないものが
爆ぜた。
汗にまみれる。
涙を飲む。
精一杯
血を注ぎ、
奮闘する。
九割八分で 踏み止まり、
九割九分で 踵を返す。
十割で 振り返って まだ 堪え
十一割をもって 唇を噛み
尚も 尚も 尚も
立ち向かい 削られ
強ばった顔で 笑った。
と
知らぬ間に
家族中毒:張り切り人生
笑いながら、
「うわー、すごいですね!
負けてられませんよ!」
って
いつでも全力だから、
酔いが回るとさらけ出す
不満と 失望感が
重い。
夢へ駆けたいのに、
全力になれない足には
2つの 足かせ。
この子は必死だ。
「親とご飯が食べたい」
「親へのプレゼントをどうしようかな」
って、
足かせを外すのに全力だ。
だから、
自分の足で歩けず 夢に置いていかれる
現実に
不満
家族中毒:あまりに命を覗かせる
存在を求む指と指。
唇を求め、頭髪の太さまで
探り出そうとする様は、
互いの人間が、 人格が、
頭の中で今もうねって熱を帯び、
存在を目の前に知らしめている。
暗闇の中で踊る体が、
閃光と共に画に納まるならば、
その様は誰のものであろうとも、
命の躍動に溢れるのだろう。
大理石のように輝くその身と、
生命の飛沫の一つ一つを
肉体で敏感に感じ取りながら、
存在を確認し、
私はあなたを咀嚼する
(喉をひっかきまわす)
まるで枯れ井戸のようだ。
水分がまるで足りない。
(声帯と舌がうごめく)
違う……。
これは、
沸き立つ食欲。
(胸の風穴数千メートル)
そうだ、肉が抜け落ちた。
(ホシイ! ウメロ! ミタセ!)
まさに盲目。
感情の支配。
(―― ―― ――)
抑えられぬ欲。
これはあなたに対する劣情ではない。
忘れ去られた
ニューギニアのように
家族中毒:生きた光景
日が沈み一日が終わりを迎える。
黄昏。
光と影が美しく境を築き、
陰影の立体感が生命の躍動を描く。
この印象深い光景に、
君は 何を見た。
陸橋の上で私達は一層立体的になり、
表情の一つ一つ、シワの一筋ですら、
肉の弾みを思わせる
はずなんだ。
夕が来て日が沈む。
並列なオフィスビル。
一緒に並ぶ街路樹。
行き交う人々。
立ち尽くす私と君。
君の遠い目。
湛え
家族中毒:泣きたくないからぶっきらぼう
華やぐ空間に若者たち。
寒さと対比するように太陽が、
彼らの明日を賞賛する。
されど冷たい面を湛えた君は、
華やぐ広場で華やかな衣装を纏ながら、
華やぐ己の成長をまるで、
恨むようで。
そう、賑わっているのは衣装だけ。
君の体はそれを否定して、
表情だけでものを語り、
内面は研ぎ澄まされた刃物のように
鋭利で、
己の境遇を切りつけるのだろう。
晴れが辛いか。
今日はハレの日だ。
家族中毒:仮想からの重圧
好きな本を手に一冊。読んでいると、とても心地が良い。だって、好きな本なんだから。何が良いって、あの子がとても不幸で大変だったのに、頑張って自分が成長することで、その不幸から脱出していくんだ。その姿はさ、私にとっても凄く力になる。この作品があるおかげで、あの子の人生を応援したくなるし、あの子が頑張り続けているから、私もそれを励みに、くじけることなく頑張っていけると思う。私はあの子が幸せになる姿が見た
もっとみる家族中毒:目を逸らせ
街灯ギラギラ、
夜更けの道はめまいを誘う。
逃れたい気持ちが家路を焦らせるのに、
近い距離が果てしない。
歩いているのは自分なのに。
視界は自分のものではなく、
誰かの目を借りているようだ。
うつろに、
視界は狭くなり、
交差点に飛び出る。
止まれ。
家族中毒:何枚も仮面を被って……
1枚
めくって中を覗き、
2枚
めくって中を開いて、
3枚
めくって核心に迫る。
はずれ。
「どれだよぉ」
「わからない。わからない」
「だってさ、私にも分からないんだもの」
なんて、
君は はぐらかすんだ。
・
心の中で ベロを出して微笑んで、
そのまた心で あざ笑う君は、
その奥の心で 仮面を作って、
心の最果ては、
???
・
家族中毒:私たちが罪を被る何時何分何十秒
目覚めると、
まだ 意識はうっすらしていて
階段を下りると、
そんな私を見た父が笑い
母の手からは
彼女らしい温もりのコーヒー
タバコで一服して、
幸せだ。 今日も一日が始まった。
・・・
外にでるとガソリンランマーの音が
勤労青年の聴力を吹き飛ばす。
お疲れ様ですね。
だけど彼は笑う。
それは、
同じメットのおっさんがくれる
冷たいコーヒーがあるから、
幸せなんですよね。
・
家族中毒:一つの軸だけで回っている
数多の車 力強く 通り過ぎる。
かっぽする音 音色を成して 溢れてる。
だが、不要は排除。
失礼だが必要はない。
必要なのはただ一人。
だから全ては平面的で、
色彩すらもはっきりせず、
鮮やかに私の視界に切り抜かれたのは、
まるで君だけだ。
さぁ!
払われたらこけてしまう 片足で!
パレードのように賑やかに!
回ってみましょう 片足で!
二人して
モディリアーニ