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私が〇〇を好きな理由。vol.1 [椎名林檎]

本日4月17日は椎名(417)の日ということで。

今回は、私の推しの人で有る、
林檎女史をとことん語らせていこうではないか。

まず、結論から言わせてもらおう。
彼女は、まさに平成の日本音楽の常識のボーダーラインを超え、
歴史を灯した真のプロフェッショナルアーティスト。

なぜ、そう思うのか?
それは、2000年リリースアルバム『勝訴ストリップ』収録「罪と罰」を
中学生の頃に聴いた時だった。
今は亡き母が元々好きなアーティストで、多く持っていたCDが長いこと使用されていなくて
聴かずに捨ててしまったりするのは勿体無く思い、
いつものように古いラジカセで何気なく適当に聴いていた日のこと。

“頬を刺す朝の山手通り 煙草の空き箱を捨てる
今日もまた足の踏み場は無い 小部屋が孤独を甘やかす”

現代社会における東京の現在(いま)を生きる孤独を抱えた気持ちを
ギターに乗せて訴えるようにハスキートーンの声で歌う、この曲。
まだ13の少女だった私にとって衝撃的な音楽だった。

当時2013年の流行りの女性アーティストといえば、
Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅ、西野カナだった。
周囲ではそれが「あたらしい音楽」と毎日のように多くのメディアで
取り上げられていた。

だけど、林檎女史の「罪と罰」は
私がまだ赤児の頃に発表された古い曲だ。
当時の私にとって、この曲を聴いた時に感じたことは
古いのにあたらしく、衝撃的で棘を持った今まで出会った事の無い音楽、なのだと。

私はこれまでは、友人の影響でAKB48や西野カナなど大量生産の音楽を沢山聴いていた。
でも彼女の音楽を聴いていたら、文学を読んでいるような古き良き日本語で、J-ROCKでもJ-POPでもない
国籍を超えた音楽に乗せて社会の不満を唄う、独特の世界観にハマった自分が生まれたんだ。
そして、音楽の次にハマったのはその“女性”というイメージの枠を超えた
個性的で反抗的なその衣装とメイク。

「罪と罰」のMVでは目元を黒く目立つように囲み、
赤いボディースーツと、黒いピンヒールに身を包み、日本刀を振り回し、
半分に裂かれたドイツ車に乗りながら歌っている姿が記憶に残っている。

この姿を見た時に、
今まで女性アーティストのイメージを覆していて「なんて、かっこいいんだろう」と思った。
でも一方で周囲の友人やアンチの奴等は、口を揃えてこう言う。

「椎名林檎の音楽と世界観は難しすぎて理解が出来ないんだよな」と。

なぜ理解ができなくて、万人受け出来ないのか?

音楽評論家でない、あくまで一般の凡人の私の個人的な考えなんだけど、
AKBや西野カナなど大量生産された音楽はなぜ万人受けされるのかというと
それらに共通するのはわかりやすい日本語の歌詞と固定化された音楽の構成、
そして皆似たような共感できるヴィジュアルで作られているから多くの方に共感しやすいからなんだと思う。

一方、林檎女史のつくる音楽は、まるで読まず嫌いの難しい小説に挑戦するかのような、
古き良き日本語で言い回しされた歌詞に、ジャズやワルツ、ロック、ラテンなど多様な音楽で
曲によってコロコロ変えていて固定化されていない音楽のため、そもそもJ-POPの枠に入るのか
分からないジャンルだし、発表されるアー写もとても個性的だから林檎女史は多くの方から見ると
「現代社会に反抗的な音楽をつくる、個性的な女性アーティスト」と思われているから
理解できない方が多いのでは?と客観的に見てそう思ったんだよね。

しかし、逆に彼女をリスペクトする方々も、林檎班や私を含めて存在する。
なぜ林檎女史を愛し続けるのか、その理由。

やはり、冒頭でも書いた通り、彼女は常に音楽と向き合って
その謙虚に演奏者と常にこだわりの音楽をつくる独創的で強い意志を持った姿勢で作り続けているから
演奏者や音楽家達に憧れリスペクトされるし、他のアーティストよりもファン思いの方である為、
私たち林檎班にとって最も信頼できるアーティストなんだと思う。

そして何よりも思うのは、彼女がつくる個性的な世界観は「理解できないよ」と身構えてしまう方が
多いかもしれない。けど、その分彼女は音楽だけではなく演奏家の方々、衣装、照明、映像、美術など
自分だけではなく、裏方で演られている方も皆、“主人公”としてご活躍できるようによく考えていらして
いるから、数多くの素敵な音楽作品やMV、音楽ライブができるんだと思う。

だから、椎名林檎はまさに平成の日本音楽の常識のボーダーラインを超え、
歴史を灯した真のプロフェッショナルアーティスト。

だから、これからも彼女にはこの先も歳を重ねて、
体が衰えてきても、偉大なる音楽家J.Sバッハやモーツァルト、ベートーヴェンのように
死ぬまで音楽活動を続けて頂きたい、と思っている。

これからも貴女には感謝と応援をし続けます。
有難う、椎名林檎女史。

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