ラーメン一蘭
一蘭はなぜだかいつも人だかりが出来ているから、行く気さえ起きなかったが、友達に連れられてこないだ初めて行った。
あまりラーメン自体に興味はないが、食べ物としては美味いと思ってるぐらいで1000円以上とかはあまり払いたくはない。店に着いてメニューを見ると、普通のやつが980円もしてタケーと言ってしまった。
券売機で券を買って、10分くらい並んで、席についてラーメンはすぐに出てきた。
席にはご存知の通り、仕切りがあって予備校の自習室みたいになっている。目の前はすだれがかかっていて、券を出す時とラーメンが来る時だけ開かれる。で、仕切りのところには、店員さんになにか伝えたい時用の札がかかっている。
注文方法がわかりませんとか、取り皿をくださいとか、周りがうるさいですとか、いろいろなセリフが書いてある。徹底的に店員さんと話さないで済むようになってる。
こんな感じで施設に手間をかけているようなので、ラーメンが980円もするのは恐らく施設使用料が取られているのだろうと思った。
これはラーメンだけに集中できるようにという工夫の末だろうが、確かに集中はしやすかったが、集中出来すぎて麺工場のマシンが目に浮かんできてしまった。
考えてみると、徹底的に、味を味わうこと以外の要素を取り除いて味だけに気を向かせるという試みはいかにも合理的風ではある。だが、味だけが食事ですかと思う。
味のために店という概念を消してゆく。そこには味だけが残った。
もはや食事ではなくこれは味体験の場所かも知れない。
対して普通の飲食店はライブ感を売りにしている。その場所で食べるそれ、マックで食べるポテト、サイゼで食べるミラノ風ドリア、王将で食べる王将とかがある。
黙って食うので、ラーメンを5分で食べ終えてしまった。私は別に大食いではないので、元々の量も結構少なかったと思う。味は美味かったが、なんだかいろいろ総合して食った気はあまりしない。
店を出て、家に帰って、白米を食って寝た。
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