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マイコン北海道の記事発掘

MOから昔の原稿が出てきたので、そのまま掲載します。68発売して3年とか書いてあるので、1990年くらいのころの記事だと思われます。


●はじめに
はじめまして。今号からこのコーナーを、何ヶ月かおきに担当することになりました。X68Kの発展のために日夜努力する所存ですので、よろしくお願いします。

●最近の68に関する情勢についての考察
68も発売してから、3年ちょっとたつ訳ですが、(私事ながら、我がネット「南京」もそろそろ2年目を迎えるところです。:-) )ここ数ヶ月のソフトウェア動向は、お世辞にもよいとは言えないと思います。ゲームは、さておき 実務に耐え得るソフトが数えるほどしかないというのは困りものです。特に気になるのは、OSのバージョンは2.Oxになってからかなり立つのに、いっこうにバージョンアップしそうにないPROシリーズです。(SOUND PROなどは、1.0でしか動作しません)今となっては、HDDインストールして使うのが当たり前とも思えるのですが、OSのバージョンで、パーティションを切るなどというのは、効率悪いこと甚だしいですよね。実際にユーティリティ関係は、シャープブランドのソフトが一番多い(市販では)訳ですから、エンドユーザーは、使い勝手が悪いと思いますよ。シャープさん。それと、FEP関係です。ASKについては、散々たたかれているのでもはや、いうこともありませんが、これが、標準となったにも関わらず追従できていないE1も情けない。今度でるFIXERは差し換えのみで動作するようになってもらいたいものですね。あとは、ワープロが多数出てくれると、まだ違うんですけどねぇ。

●SX-WINDOWについて
近頃、SX-WINDOWなるものが、バンドルされ、また旧ユーザーに対しては、ウィンドウシステムとしては、破格の6800円で発売になりました。このシステムの評価は色々な雑誌などに掲載されているので、いまさら述べませんが、現時点では、使いようがないというのが正直な感想です。内部コールが公開されている訳でもなく、アプリケーションがある訳でもない。勿論いままでのVSのような使い方はできますが、それなら、ウインドウシステムの意味がない。(子プロセスでCOMMAND.Xが動いてるに過ぎない訳ですから。さらにFSX.Xというマネージャーがメモリーを馬鹿食いして常駐するので、ZsSTAFFなぞ立ち上がらない (;_;)・・・)これから、色々と公開されていくことと思いますが、それに伴ったアプリケーションが発売されることを願います。個人的な希望を言わせてもらうと、コマンドウィンドウ・ターボコンソール・μEMACSがあると、いいですね。内部コールが公開されれば、XEYESなどの移植も可能ではないかと、思います。(OS-9にはすでに移植された)

●X68におけるBBS環境
現在、日本全国には幾つかのX68KびいきのBBSが存在しています。これは、結構珍しいことで、他機種にはあまり見られないことではないかと思います。これは、裏返せば機種情報が不足していることを表しているのではないかと思います。私の場合も大抵の情報は、BBSを通じて入手しています。ソフト面からいってもPDSの助けを借りているのが大半で、(今、原稿を書いているのもPDSのエディタです)使い勝手の悪い部分は全国のパワーユーザーが、たたき直してくれるのです。だからといって、「これは、いいや。もらうだけもらって、はい。さようなら」の精神だと、PDSは廃れます。自分が苦労して作ったものを使われるだけというのは、いい気持ちではないというのは、賢明なX68ユーザーの諸氏には、理解して戴けると思います。それでは、どうすればこの素晴らしいPDSの世界が発展するのでしょうか。一番簡単なのは、作者にメールを出すことです。感想でも、文句でもなんでも構いません。PDSプログラマーは、こういった情報を得たいがためにPDSをアップロードするんですから。第2には、そのPDSのバグを直すもしくは、連絡するなどといった、いわゆるたたき上げを手伝ってあげるということです。そのほかには、自分で、PDSをアップするという2次的なお礼のしかたもあります。
プログラムに限らずCGや、音楽データなども多数存在します。これらは、相互援助の精神によって動いているのです。しかし、このPDSの恩恵を受けるには、わずかな設備投資と莫大な月々の電話代が、かかるというのが最大の敵でしょうね・・

●PDSのX68に与える影響
前節で述べたように68におけるPDSの役割は非常に大きく、使い勝手のよいシステム環境を(仮に私に)作らせたら、3分の2は、PDSになってしまうでしょう。大きなものだとGCC(Cコンパイラ)日本語EMACS(エディタ)日本語TeX(高品質な印刷が可能な文書作成システム)などが上げられます。これらは、雑誌などに紹介されていたりするので、通信をやっていない方もご存じかとも思いますが、これらは、バージョンアップがひんぱんに行われるため、実際にやりとりしながらでないと、すぐ古くなってしまうのです。これもPDSの長所(すぐバグが直る)といえばそうなのですが、仮に人伝てにもらっている人などは、短所ともいえるかもしれませんね。このような大規模なPDS(内容もなることながらプログラムサイズが大きいのです。)は、ほとんどが、UNIXからの流れです。68ユーザーのパワーユーザー層がどのあたりかというのが、すぐわかりますね。(^_^)
こうなってくると68のスペックがすぐに足りなくなります。最近のPDSを動かしていると私のシステム(4M+40MHDD)ですらも危なげになってくる始末。パーソナルワークステーションにふさわしいソフト環境ではあるんですがね・・・・・金銭的にちょっと。

●最後に
第1回ということで取り留めもなく、思い付くことを書いてきましたが、次回からはテーマを据えて書きたいと思っています。それではまた。

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