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長く一緒にいるために

見た目の格好良さだけで物を選んでいたのは、若かったからなのだろうか。


例えば、洋服。
綿100%の洋服は、確かに着心地が最高だ。
汗もよく吸ってくれるし、洗濯するごとにくたびれてそれはそれで良い風合いとなる。
しかし、問題はシワのつきやすさ。
お気に入りの綿のブラウスでも、洗うとしわくちゃ。
どんなに頑張ってシワを伸ばして干したとしても、アイロンもせずに着ることはできないほどシワが残る。
着る→洗濯→アイロン、の服か、着る→洗濯→着る、の服かとなると、やはりアイロンの手間のない服を選びがちになってしまう。


そして、先日。
ドイツに来てすぐに購入したバスマットとさよならした。
ドイツに着いて、お風呂を初めて見た時、これはよっぽど長いバスマットじゃないとダメだな、と考えた。
アマゾンで探して、長いバスマットを購入して使っていたのだが、大きな問題点があった。
洗濯はできるのだが、水を吸うと重すぎて脱水ができなかったのだ。
それでも、バスマットは洗いたいので、よっぽど暇な日に、バスマットのためだけに回らない洗濯槽にあれやこれや工夫して、2時間ほどかけて洗濯をしていた。
だけど、さすがに面倒になってきた。
バスマットがなければこの2時間もっといろんなことができるはずだから。

ほとほと嫌になって、使い古したバスタオルでバスマットを作った。
しかも、たくさんあったので洗い替えまで作ることができた、
それを使ってみると、強いて言うなら滑り止めがないくらいで何の問題もない。
よく考えてみると、ドイツのホテルでは長いバスマットなんて置いていない。
日本のホテルと同じように、タオルが短くなったみたいな、あのバスマットなのだ。
バスタオルのバスマットは、洗濯もスムーズにできるし、洗い替えもあるので今までより頻繁に洗えるようになって、むしろ快適だ。
さらに、帰国する時には、何の躊躇もなく捨てていける点も気に入っている。


さらには、お茶を入れておくポットも。
見た目の格好良さに惹かれて、日本で買った保温ポットだったが、分解ができない。
洗っても、指が入らないところに汚れが残るのが気になって、そのうちに使わなくなった。
結局使うのは、蓋がぱかっと外れてパッキンもなく、底まで手が届いて綺麗に洗うことができる安いお茶入れだった。


こうやって、いろんな物を手放したことで、大事なのは毎日のお手入れが楽かどうかにかかっているということがよく分かった。
だけど、手間はかかるけど絶対に手放せない物も、そばに置いている。
お手入れのしやすい物と、手間をかけてまで愛したい物。
好きな物に囲まれる生活を目指そう。

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