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ラジオドラマ始動!の話。

何事にも三日坊主の私ですが、いやはや前回の投稿から10日以上空いてしまった。
心配してくれた人はいるかな?
…いないね。

それでも、ありがとう世界。
私はずっと愛してる。


ここ最近何をしていたかというと、実はラジオドラマを作っている。私は普段舞台の団体を主宰しているが、コロナの影響で今年6月の公演がなくなってしまった。

6月ならまた夏以降再チャレンジできるじゃんと思われそうであるが、現状それも難しく、年内は公演ができそうにない。つまりほぼ1年間活動できない状況にある。

そこで世の劇団はどうしているかというと、zoom演劇なるものを始めた。まだ巷にzoomが広まってない時から企画する団体がちらほらあったから、あの人たちのエネルギーというか、時代の先をいく感じはすごい。素晴らしい。私には到底ないものだ。

周りの劇団がzoomで稽古をしている間、私は布団にくるまっていた。SNS恐怖症にもなった。もう何も見たくない、疲れた、スポンジボブしか受け付けません、という体になっていた。


数ヶ月後、スポンジボブとリラックマとミニオンのお陰ですっかり回復した私は、どうにか布団から這い出した。気づくと世の中の自粛ムードは薄れ、満員電車がリバイバルしていた。それでも舞台はできなかったし、私には誰かと会う予定もなかった。頻繁にスマホをチェックしても誰からのLINEもない。世の中に取り残されてしまった。


えてして、主宰という立場は何かを生み出していないと存在を忘れられる、と常々感じている。何かを生み出すエネルギーもあまりないけれど、しかし何かを生み出さないと一向に誰からも構ってもらえない。結局、私は誰かとの交流を求めて作品を描く節がある。不純な動機だ。自覚はある。

そんなこんなで、あぁ舞台がやりたい、と思った。でもできなかった。なによりも客席をいっぱいにできない。このご時世、劇場に足を運ぶお客さんはどんな気持ちで見るのだろうか。
どんなに対策をしていても、いやしているからこそ異様なムードが漂ってしまう劇場。
ソーシャルディスタンス、咳エチケット、三密が頭をかすめ、どうしたって集中力が欠けてしまう。そんな心配がある中、命がけで劇場に来い!と言えるわけがない。


ちなみにzoom演劇だが、アナログ人間な私はどうも抵抗があった。やってから言えという話でもあるが、ちょっとそこはごめんなさい。


そして、たどり着いたのが今回のラジオドラマだ。各々声を吹き込んでデータを送ってもらい、私が家で編集する。zoomで稽古もちょびっとするが、やっぱり誰にも会うことはない。なんと地味で孤独な作業だろうか。

脚本を書いているときや編集中なんかは「結局ほとんど私じゃん、お前は所詮1人だよざまぁみろ」とエゴな部分が叫んだりする。
リアルでは誰にも会わずひたすらパソコンに向かって作る作品。
だけどやっぱり楽しい。
だから今のところオールOKだ。

さて、ここから大事な部分。
その作品はどこで聴けるんですか、というところですが、なんとまだ公開していない。先週第1話を公開する予定だったのに突然気弱になった私が「シリーズなのに、第1話で嫌われたら全部聴いてもらえないかもしれない。だったら第2話の完成を待って一緒に公開した方がいい」と言い出したのだ。

これである。完成した第1話を聴いて「あ、嫌われる」と思ったのである。

…頼むから自信持てよ。

前方をご覧ください。こちらが大胆な行動ができない、ビビリ人間の典型的な例でございます。


いいじゃないのよあなた、クリエイターなんて嫌われてナンボよ。それに第2話と一緒に公開したところで多分ほとんどの人が第1話から聴くから結局その策は何の意味もなさないのよ?と強気な私が言ってるけどそんなセリフ彼女には届かないようだ。

ということで今静かに第2話の編集をしている。

みなさん、わかりますか?今の私の気持ち。

そう。「ここまできたら第3話までを一気に公開した方がいいのではないか」という案が頭の中を支配している。


お前さんよ、なぜ完璧を目指そうとするのだ。どうせ完璧になんかなれないし、調べたところによると世間というのは完璧なものより未完成なものの方が魅力的に見えるらしいぞ。と名言まみれの私のポジティブシンキングマンが励ましてくれるけど、主人格はまだガクブルしている。

そんな臆病な人間の背中を押すラジオドラマ
「今日の私もよくやった。」
まもなく公開です。


イラスト by kayako

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