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寂しいアラサー女に告ぐ。今すぐ「リラックマとカオルさん」を見よ!の話。

昨日ついにNetflixデビューをした。

実はこれまでHuluに入っていたのだが(今もまだ入っている)、自粛期間を経て脳の退化が進んだ私は今や「ぶっ飛んだ海外アニメしか受け付けない体」になってしまい、Huluのラインナップでは我慢ができなくなっていた。

そのため、しかたなくYouTubeで「アドベンチャータイム」や「パワーパフガールズ」、「レゴフレンズ」を見ていたのだが、
なんということだろう!公式にアップされているYouTubeの「アドベンチャータイム」はどのエピソードもショートバージョンになっており最初の5分しか見ることができないのだ!

つまり私は、おそらくアメリカの3〜5歳児あたりに向けて製作されている「アドベンチャータイム」をかれこれ20話くらい再生したけれど、実際見れているのはどれも最初の5分だけだった。

オープニングがあり、問題発生!からの「助けてフィン!」からの「やるぞフィン!」からの「やばいぞフィン!」からの「どうするフィン!」からの…

はい、だいたいこの辺り、ストーリーの山場で毎度終わり。ぬるっと広告に切り替わり、やがて何もなかったかのように次の話が流れ始める。


ちなみにフィンというのは「アドベンチャータイム」の主人公の名前である。

これ


あ、間違えた

これ


である。

皆さん「アドベンチャータイム」を知らなくてもこのキャラクターを目にしたことが一度はあるのではないだろうか。ウサギなのか猫なのかクマなのかわからないこいつは、実は人間である。ちなみにフードの下は金髪である。ちなみにこう見えて16歳である。

つまり私は「この話はこれから面白くなるゾ!」という煽りの最高潮で全エピソードを終えていたわけだ。完全に間違ったアニメの見方ですね。(5分でそこまで行くの?とお思いの皆さん。行くんです)

それでも恥ずかしながら私はこの事態に最初は気づかなかった。なぜなら脳が退化していたから。

ふーんこんなものか。はい、次。

ってなもんである。恐ろしいね。アニメが途中で終わっていることにさえ気づかないのははっきり言って相当重症なので、もし身内にそのような症状を抱えている人がいたら皆さんは早めに手を打ってほしい。


そんなこんなで数日経ったある日、私は友人に
「このアニメおすすめだよ!最近こればっかりみてるよ
というメッセージとともにYouTubeのURLを送ったのだが、そこでハッと気づいた。

ちょっと待てよ。この話、すごく中途半端なところで終わってないか?
他人に勧めるなら続きも送った方が親切なのではないか、
と錆びついた思考回路がやっと回り始めたのである。

続きを検索する。

ない。

…待てよ、これまで見たエピソード、そういえば全部中途半端な終わり方をしていなかったか?

なぜだ。

まさか、これは、すべてショートバージョンなのか?いつも起承転結なしのストーリーを私は見ていたのか?いやなんなら、起承くらいしか見てなかったのではないか?

そして当たり前のように思った。

続きが見たい、と。

調べると、続きはNetflixで見られるという。




時は同じくして、友人から
「0歳の姪っ子が『リラックマとカオルさん』というアニメにハマっている」
という情報をいただいた。アラサー女子のその友人は
「子供向けなのになぜか私も見入ってしまっているのよね、疲れてるのかなあはは」
と笑っていた。

私は安心した。
なーんだ、世のアラサー女子は今の時期みんなおかしくなってるのか。アニメしか受け付けなくても正常か。そっかそっか。
そして同時に、こりゃリラックマを見ずには死ねないと思った。

早くチェックせねば!私はすぐにYouTubeで「リラックマとカオルさん」を検索。
だが、製作エピソードや謎のインタビュー集は載っているものの本編が全然ない。
本編はNetflixでしか見られないという。

Netflix

どこまでも私を追いかけてくるNetflix

Hulu派の私はずっと天敵だと認識していたNetflix

Huluの話をすると「まだ入会してる人いたんだwww」と馬鹿にしてくるNetflix

いや、たしかにやつ自身はなにも悪いことはしていない。馬鹿にしてくるのはNetflixに入っている自称意識高い系ピーポーで、Netflixはなにも悪くない。わかってるよ、そんなの。でも、でも今更あなたに寝返るなんて!ボスになんて言われるかわからないし、数少ないHulu民を裏切ることにもなる。両方に入会し続ける金はない。どちらかを選べばどちらかを切ることになる。くぅ…私はどうしたらいいの…!!こんなくだらないことで板挟みになるなんて…!!

でも、Netflixでは「アドベンチャータイム」と「リラックマとカオルさん」が私を待ってる…

あ、最初の30日は無料なのね…

へぇ、他にも海外アニメが充実してるらしい…

あ!今話題の「愛の不時着」も見れる…

「セックス・エディケーション」も気になってたんだー…

てかさ…あのさ…私なんでHulu入ってたんだっけ

だってさ、今特に見たいものないし…

あーほら、Netflixには「レゴフレンズ」もある…

あーなるほど、控えめに言ってNetflixラインナップ最高ですね…

ということですんなり入会した私はすぐに(入会したのは平日の朝7時だったけれど)「リラックマとカオルさん」を再生した。

1話で泣いた。

これは…これは…子供向きではない…紛れもなく大人向き…いや、アラサー女子(一人暮らしで恋人もいなくて仕事もうまくいってなくて特にやりたいこともなくて友達もあんまりいなくてとりあえず全般的に寂しい生活をしている女子)向きである!!!!!

そして私は悲しいことにこのターゲット層にすっぽりはまっている!!!!!


ほら、あなたも。

えぇ、お辛いですね。友達はどんどん結婚していくし、結婚せずとも彼氏がいたり夢があったり仕事が充実していたりと毎日楽しそう。あぁそんな中、私は今日も家に帰ってひとりぼっち。具体的に何か困っているわけではないけど、一応生活もできてるけど、でも私なんのために生きてるんだろう。仕事して、ご飯食べて、寝るだけの生活。この先どんな特別なことが起きるというのか。もし何も起きなかったとして、私はあと数十年続くであろう単調なマイライフを過ごし続けていけるんだろうか。ひたすらに、淡々と。すごく困ることもなければとびきり楽しいこともないこの平穏な生活をずっと続けていくんだろうか。それには一体どんな意味があるんだろうか。


そんなあなたに絶対刺さる「リラックマとカオルさん」


カオルさんの不器用さ、そしてたまに垣間見える絶望的な闇が、もう救いようもなく泣ける。はっきり言ってカオルさんはかなりやばい。でもそのおかげで、カオルさん頑張ってるから私もいっちょ頑張ろうと思える。前向きというよりは、カオルさんが心配でたまらない。あんたにリラックマがいて本当に良かったよ、と思える。私も寂しいけど、そんなことはどうでもいいからとにかくカオルさんには幸せになってほしい、とさえ思える。

朝7時から出社ギリギリまで見続け、急いで帰宅しすぐに続きを見たせいで私は1日で全エピソードを見終えてしまった。


最終回。もちろん泣いた。


たった12分程度×12話のストップモーションアニメなのだが、もう感情移入が半端ない。笑って泣いて忙しい。
いい物語とは往々にしてそういうものである。

ということですっかりNetflix民になった私。

今月中にHuluとの決着をつける予定だ。待ってろHulu。君の魅力も堪能させていただこう。

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