【北島のマイナーゲーム紹介①】なんか怖い!そして誰も知らない『ミズパックマン メイズ マッドネス』
こんにちは!北島です。
今回は僕が幼少期にプレイして、なんか怖くて泣いてしまった『ミズパックマン メイズ マッドネス』というゲームを紹介します。
1.パックマンシリーズの中でも類を見ないマイナーゲー
『ミズパックマン メイズ マッドネス』は2000年12月28日に発売されたPlayStation専用ソフト。大人気シリーズである「パックマン」の中でも、アクションゲームとして人気の高い『パックマンワールド』の次回作として発売された本作は、PlayStation2が既に発売されていたPlayStation末期も末期の2000年末に出たためか、日本で発売されたシリーズタイトルとしては屈指のマイナーさを誇っていると言えます。僕の友達(VRChat含む)に聞いて、100人中100人がこのゲームを知りませんでした。
(*ちなみに北米では普通に人気だったのか、ニンテンドー64、ドリームキャスト、ゲームボーイアドバンスに移植されています。)
2.ゲームシステム
そんな本作のジャンルは、「3Dアクション迷路ゲーム」。パックマンの象徴とも言える「オバケを避け、エサを食べながら迷路を進む」というシステムを、スタートとゴールのあるステージクリア形式にして、お姫様を助けるために様々なコースをクリアしていきます。
本作は元祖『パックマン』同様、操作方法は方向キーで上下左右の4方向に歩くのみで、本作の主人公でありパックマンの奥さんであるミズパックマンは、ジャンプや攻撃といったアクションを持っていません。敵を倒す方法も、おなじみの「パワーエサを取ると青くなる敵を追いかけて食べる」という方法になっています。敵から常に追われて逃げることしかできないのって、ホラー苦手からすると、実はその時点でホラーだったりします。
前作『パックマンワールド』は、パックマンがジャンプやダッシュで3D空間を縦横無尽に駆け回り、邪魔な敵をスピンアタックや飛び道具で蹴散らしていて爽快感があったので、前作を遊んだプレイヤーだと本作は少し窮屈に感じるシステムかもしれませんね。
思えば『パックマンワールド』を皮切りに3D化したパックマンは、その後の作品でも自由度の高いアクションをするようになっていった印象があるので、本作では再び迷路型のシステムを採用した際に、その窮屈さから生じる違和感を抑えるため、主人公にか弱いミズパックマンを選んだのかもしれません。
3.ここが怖い①「ムービーが怖い」
本作では、オープニング、ボス戦前、エンディング時にムービーが挿入されます。ムービーは2Dのアニメーションになっていて、口パクする紙芝居みたいな感じで動きます。その絵がなんだか古いアメコミみたいな独特のタッチで、オバケがたくさん出てきたり、味方の博士が拐われたり、全身緑色の魔女が現れたり、なんだか怖いのです。
4.ここが怖い②「敵のデザインが怖い」
さっきからわざとらしく敵を「敵」とだけ書いてきたのですが、本作の敵はかわいいオバケだけではありません。本作では、ミズパックマンが巡る世界に合わせて、その世界にちなんだオリジナルの敵キャラが登場します。
これがもうめちゃくちゃ怖くて。例を挙げると、高速で走り回る全身緑色のムカデ、こちらに気づくと高速回転しながら近づいてくるミイラ、高速で走り回る爆竹、瞬間移動する吸血鬼などがいます。字面だけだとなんだかギャグっぽいですが、当たったらすぐ死ぬし奇声を上げるしで、幼い僕が恐怖するには十分でした。
ていうかもうパッケージに写ってるやつが怖いです。
最終ステージではこの後ろのやつがステージを破壊しながら迫ってきます(当たればもちろん即死)。僕は怖くて自分でプレイすらできませんでしたが、見てるだけで泣きそうでした。
5.ここが怖い③「音楽が怖い」
ゲームの雰囲気を彩ってくれるのは音楽です。本作の音楽はジョン・ホランド氏によって作曲されました。ホランド氏の代表作はメガドライブの『ベクターマン』というゲームで、そちらではアツくて硬派なサウンドが聴けるのですが、本作の音楽はとにかくしっとりとして切なげで、どことなく陰鬱な雰囲気が漂っています。以下にYouTubeにあったゲームBGM集の動画をリンクします。
タイトル画面から雨の日の休日のような気分になりそうな音楽が流れ始めます。実はこのゲーム、サウンドトラックの3分の2が短調の曲で構成されているのです。
それが悪いかと言えばそうではなく、実際曲のクオリティはかなり高いし、ステージの雰囲気にもよく合っています。これはそういうゲーム音楽なのだと思うことはできます。しかし、パックマンというポップなゲームで流れるにはいささかダークすぎるとも思ってしまいました。
6.まとめ
以上の観点から、本作は僕の中でかなりのトラウマゲーになっています。僕はこのゲームをより多くの人に知ってもらい、その絶妙な怖さを共有したい。しかし、あまりにもマイナーすぎてネット上の情報が少ないのです。ニコニコ動画ですらプレイ動画が5本も存在しない日本製のゲームはなかなか稀だと思います。
もしこのゲームをお持ちの方がいれば、是非感想を呟いたり、プレイ動画を上げて欲しいですね。
またいずれ別のゲームを紹介します。それでは。