すずめ

最近エッセイをよく読む。
恋愛映画や気分が暗くなるような重たい映画、アクション映画よりも起伏のないドキュメンタリーを観るようになったのも最近のこと。

活躍を一方的に知っている人が考えていることを知りたいという欲求が生まれてきたからだろう。

こんなに笑顔を振りまいていても、やはり悩みはあるんだなとか、今やスタジアムを埋めるアーティストもはじめのライブはこうだったのかと著名人のキャリアの中では日陰にあたる部分的を知ると身近に感じられる。自分と同じようなことで悩んでいたりするとなおさらだ。

だからラジオも好きなんだろう。

まとめると、おそらく「見えない部分が見えることが好き」なんだろう。

範囲を告げられるテスト勉強は嫌いだが、気になることを調べてるときはウキウキしてる。テスト勉強でわからないところには殺意が芽生えるが、気になることを調べているときにわからないところがあると「くぅー!わかんねー!」とテンションがあがる。

だからジャズピアニストの理論解説動画を深夜まで観て、翌日の仕事に支障が出ることもある。

一見学習意欲のあるように見えるが、おそらくそうではない。分からないことが怖いんだと思う。

言わなくてもわかるよね?がわからないのは幼い頃からの悩みで、あれこれ勉強して「こういう時はこういうことを言おうとしているんだろう」と枠にはめて人とやり取りしてきた。枠の外にあるやり取りが発生するとパニックになる。一言目に何を言えばわからないから。

最近はわからないときはわからないと少しずつ言えるようになったけども、防具を手に入れただけで、本質は変わらない。言われていないことはまだわからないままだ。

だから明らかにしておきたい。不安を減らして楽になりたいから、本を読み、勉強をしている。

最近、公園で捨てられた吸殻を啄む雀をみて、雀が自然死している姿を見たことがないとふと考えてから、雀の一生が気になっている。

車にも轢かれず、飢えることもなく、冬を越えて生を全うした雀はどこで眠るんだろう。

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