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日の出、日の入り時刻の体感

ここ南国に赴任中はだいたい朝5時に起きて、6時15分ごろ家を出て、6時半ごろ会社につく生活を続けています。通勤時間が短いのが日本での通勤と違って助かります。

通勤時の外の明るさ、日の高さの季節変化にはとても驚かされます。今は本当に朝、明るくなるのが早く感じられます。

2022年日本の春分日は3月21日、夏至日は6月21日、秋分日は9月23日、冬至日は12月22日ですね。

南国では春分、秋分の日はお休みではありませんし、あまり話題にならないようですが、ここ南国と日本では時差がありますので、南国での2022年の春分日は3月20日、夏至日は6月21日、秋分日は9月23日、冬至日は12月22日になります。

北半球では夏至日で太陽の南中高度が一番高くなり、日の出から日の入りまでの時間 (昼の時間) が1年のうちで一番長くなります。反対に冬至日は太陽の南中高度が一番低くなり、昼の時間が一番短くなります。

南中高度が高くなればその分日の出は早く日の入りは遅くなりますし、南中高度が下がれば、その分日の出が遅く日の入りは早くなります。

昼の長さは夏至日で一番長く、冬至日で一番短くなるのは良いとしても、実際の日の出、日の入りの時刻は夏至日と冬至日でピークになっているのでしょうか? なんとなく違うと感じたことはありませんか? そもそも1年のうちで日の出や日の入り時刻の変化の仕方も、なんとなくゆっくり感じられる時期もあれば、なんだか急に変化したなと感じる時期もありますよね。
特に夏の終わりから秋にかけての日の入り時刻の変化の大きさには、私は寂しさを強く感じたりします。

実際の日の出、日の入りの時刻は1年のうちで夏至日と冬至日でピークとはなりません。(夏至日で日の出が一番早く日没が一番遅くなり、冬至日で日の出が一番遅く日没が一番早くなるわけではない。)
なんだか不思議な気がします。

実は南中時刻が変化しているために日の出、日の入り時刻も変化しているのです。したがって、南中高度の変化と南中時刻の変化の組み合わせによって日の出と日の入り時刻が決まるので、必ずしも1年のうちで日の出、日の入りの時刻が夏至日と冬至日でピークとはならないのです。

日の出日の入りの季節変化とその理由について、以下の国立天文台歴計算室の歴Wiki 「日の出入りの季節変化」のページに説明されています。

また、南中の時刻が変化する理由について同じく歴Wikiの 「日の出入りと南中」のページにわかりやすく説明されています。

想像していたよりもなかなかな複雑でした。

昔から「秋の日は釣瓶落とし」などと言われますが、まさに秋は日の入り時刻の急激な変化がグラフに表れていますね。仕組みが理解されていたかはともかく、自然を身近に感じながら暮らしていた昔の人たちは、季節の移り変わりやその変化のスピードを肌で感じ取ることができたのでしょうね。

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