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防衛装備品利益率最大15%に

防衛省は防衛装備を発注する際の企業側の想定営業利益率を最高15%に引き上げたとのニュースがありました。

[日本経済新聞会員限定記事 2023-10-13 02:00]

今年2月に、防衛省は、国内の防衛産業を支えるため、装備品調達で同省が算定する利益率を最大15%にする仕組みを2023年度から導入するという記事がありましたから、その仕組みがスタートしたということのようです。

[時事通信ニュース 2023-02-04 16:25]

防衛装備品は市場価格が無いため、防衛省が原価計算を行い、予定価格を設定し、今までは利益率を平均8%にしてきたと言います。

ところで一般企業の営業利益率は大体どのようなものなのでしょうか?

この防衛装備の営業利益率と言うのが、いわゆる売上高営業利益率、つまり

売上高営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
ただし、営業利益=売上高-売上原価-販売費および一般管理費

と比較できるものであるということであれば、経済産業省の企業活動基本調査結果には、つぎのような主要産業の売上高営業利益率のグラフが出ていました。

利益率だけを見ると、他の産業と比べて 8% でも低いとは言えないようですが、買い手が限定されるうえ、受注量にも限りがあり、量産効果が出にくいということをたてに業界側は利益が確保できるように訴えていたということです。一方で、適正な利益率っていったいなんなんだろうという疑問もあります。

防衛のために必要な装備だし、防衛装備だから国家秘密だなどと言われてしまいそうですが、気にはなります。あまり大きなニュースになっていないようなのもなおさら気になります。

また、政府与党内では防衛装備品の輸出ルールの見直しをめぐる政府・与党内の検討が進んでいます。防衛産業が喜びそうな流れだと思います。

[NHK 解説委員室 2023年09月21日 (木)]


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