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春の楓

楓 (カエデ)。ウィキペディア「カエデ」によると、ムクロジ科カエデ属の落葉広葉樹の総称だそうです。

「モミジ」と呼ばれることもありますが、葉の切れ込みが深いものを「モミジ」、葉の切れ込みが浅いものを「カエデ」と呼ぶようです。

木へんに風と書く「楓」という漢字が好きです。「フウ」とも読みます。大学時代、地質調査で行った新潟県の津川町、鹿瀬町、三川村、上川村付近 (現在の阿賀町付近) の新第三紀中新世の鹿瀬層中の泥岩から産出する大きな手のひらのような化石が「楓 (フウ)」の葉の化石でした。この地域の地質調査を行っていた学生・研究者のグループの機関誌の名前にもなっていました。

楓 (カエデ) やモミジというと秋の紅葉を思い出しますが、春から初夏にかけても美しく味わい深い姿を見せてくれます。新緑の美しい葉。かわいく小さな花。そして今の季節、表題の写真のように薄いピンクのヘリコプターの羽根のようなきれいな「翼果 (よくか)」と呼ばれる種を付けます。

この「翼果」と呼ばれる種は夏がすぎ秋になると、まるで竹トンボのように風に乗ってくるくる回りながら地面に落下します。

娘が生まれたこの季節。美しい楓の木を見ると、あのころのことを鮮やかに思い出します。

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