誕生日プレゼント

になるはずだった。
私は今日、生理が来ないはずだった。

2人目不妊、なのかなぁ。
1人目妊娠の時には思いもしなかったなぁ。
避妊をやめれば、すぐ授かると思っていた。

なかなか授からない。
その度に理由をつけてみる。

この旅行でお酒を飲めるようにかな。このコンサートを悪阻なしで楽しめるようにかな。クリスマスにもしかして。年始のビッグサプライズになったりして。あの飲み会で気にしなくていいようにかな。

同時に考える。

今妊娠したら。予定日は大体この辺で。娘はどの保育園に入れようか。誰々にはどうやって報告しようか。結婚式にお呼ばれしてる友達に配慮してもらえるように連絡しなきゃ。娘の時のマタニティウェアまだ使えるかな。旦那はどんな顔するかな。悪阻乗り切れるかな。プールはどうしようかな。

些細な違和感も、全部結びつけて考える。すぐSNSやネットで調べる。なんか気持ち悪い気がする。胸が張っている気がする。眠たい気がする。

そわそわしながら、
期待しないふりして、でも期待して、
どうか、
お願いだから来ないでって思いながら、
"その日"を待つのだ。

そして、毎回、
下腹部の違和感と、鮮血を見て、絶望するのだ。

何回繰り返しても、慣れない。
慣れないなぁ。

私、誕生日だったんだけどなぁ。
最高!神様!ありがとう!って、言うはずだったんだけどなぁ。
甘くないね。
そんな都合良い時だけ、神様持ち出してきたってねぇ、あなた。

すーっと身体から熱が引いていくのが分かって、
あぁいわゆるあれだ、"リセット"だって、
納得できないけど受け入れて(今回は涙も出なかった)、淡々と日々をこなしていく。

夜になって、下腹部の腰の痛みを抱えながら、
あぁどうやったら妊娠するんだ?と、ぼんやり考えながら、ゴロゴロしてる今です。

誕生日なんだけどなぁ。

子育ても妊活も、いや人生全てにおいて、"隣の芝生はいつも真っ青だ"と痛感する。
欲しいものを手に入れた人は、手に入れてない人からしたら、いつだって眩しい。羨ましくて当然で。手に入れた人が手に入れるまでの過程や感情なんて、みえてない。注意深く思慮深くみようとしなければ、みえてこない。
自分より苦労している人や悩んでいる人が沢山いることも、知っている。身近なところから世界にひろげても、そんな人沢山いる。そんなことは分かっている。みんなが幸せになればいい、そう願って止まない、でも。軽重濃淡関係なく、私は、今、苦しいのだ。

妊娠報告がツライんです、という書き込みをよく見る。わかるー!
母子ともに無事に乗り切って、無事に生まれてきて欲しいと切に思う。なんて喜ばしいことなんだろうと思う。同時に同じくらい、人に見せられないような真っ黒な気持ちが湧いて出てくる。

なんで私は。
比べることじゃないのに、比べてしまうんだよね。人間は本当に厄介だね。人は人、自分は自分、比べた時点で負けてるんだよ。嵐が歌っていたよ。そもそも妊活は勝負ではないけれども。(ファイトソングは嵐屈指の名曲)
 
なんというか、本当"隣の芝生はいつだって真っ青"だわ。

そんな私だけれども、
これでもだいぶ、人と自分との境界線が引けるようになってきたような気がしている。

いや、違うか。
何で妊活苦しいかって今一度考えてみると、
・復帰のリミットと常に照らし合わせてしまう
・周りから続々と来る2人目妊娠報告に私も続きたいと思ってしまう
この2点の相乗効果で、私の中に謎の焦りが生まれ、リセットが来るたびに"また妊娠できなかった"って気持ちが押し寄せてくるのだ。

私、本当に2人目欲しいんだろうか。
本当に2人目を望むなら、焦る必要、ある?

いや、焦る必要はある。実際病院にも通っているし。復帰のリミットよりも、もっと重要な"人間の身体のリミット"がある。そういうことではなくて、"人と比べて"焦る必要があるかという、何に対して焦ってんだいお前というか。

なんだかとても哲学的になってきた、でもとても重要な気づきをしたような、しなかったような。

そんな、誕生日でした。

本当に、隣の芝生は、青い。でも!
きっと私の芝生も、誰かから見たら真っ青なんだろうな。
というか、見てごらんよ自分で。
大好きな旦那がいて、娘がいて、なんだかんだ毎日楽しく過ごしているじゃないか。
自分で見たって、そりゃところどころ大変なところもあるけどさ、なかなかに真っ青だと思わないかい??

ところで。
話が全然まとまらないだろう??
これが妊活なんだぜ。(ちがう)

こればっかりはねー。
神のみぞ知るというか、授かりものだからなぁ。
旦那曰く、コウノトリさんの遅延。

どうにもならないのです。
でも、やっぱり、2人目欲しいなぁ。


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