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さいとうなおこぱーそなる

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雑感。成長日記よりも雑感。
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記事一覧

両親の離婚が私に与えてくれたこと

両親の離婚が私に与えてくれたこと

【天狼院書店メディアグランプリに掲載されている記事になります】

「彼氏と結婚を考えてて……」
大学の付近では比較的洒落た感じのレストランで、目の前に座るゼミの先輩が私に言う。その先輩、まずとにかく美人だ。そして教授にも褒められるほどの聡明さ。そして愛嬌も持っている完璧な先輩。
だからその先輩が結婚を控えているなんて、こんなに喜ばしいことはない。今ちょうど注いでもらった白ワインもおいしいし、久々に

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クリーニング屋で心の洗濯

クリーニング屋で心の洗濯

【上記の天狼院メディアグランプリに投稿していたライティング記事です】

「初めて来たんですが、大丈夫ですか……?」
私は地元の駅から少しだけ離れたクリーニング屋の前で、店内を覗きながら店主のおばちゃんに話しかけた。
「はい、どうぞ!」
と、元気な声で返事が来る。その声にほっとする。
一見さんお断り、なんてことがたまにある料亭ならいざ知らず、クリーニング屋なのだから、初めてだからといって断られること

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すもも飴のない夏祭りもいいものだ

すもも飴のない夏祭りもいいものだ

【上記の天狼院メディアグランプリに投稿していたライティング記事です】

「……すもも飴、ないんだ」
8月の終わりの夜、私は渋谷と原宿の中間にあるホテルにいた。このホテル、高級というよりは「洗練」「ハイセンス」といった言葉が似合うブティックホテルで、泊まったことはないのだけれど、以前仕事のイベントでパーティー会場として使わせてもらったご縁もあって、ちょくちょくお食事で利用させてもらったりもしている。

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英語は私にとっての母親になった 英語学習に悩む一部の人には響くかもしれないストーリー

英語は私にとっての母親になった 英語学習に悩む一部の人には響くかもしれないストーリー

【上記の天狼院メディアグランプリに投稿していたライティング記事です】

地元の音楽教室に行っていた高校生の私は、その教室の先生に恋をした。その先生は当時大学生で、私にとってはとても大人な、魅力的な男性に見えた。普通に話せるようになるまでに1年、メールアドレスを聞くまでにまた1年かかった。私は大学生になって、彼氏が他にできたこともあったし、その時は本当に彼氏のことが好きだったけど、その先生と話せるだ

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